4分×2本関東版B(シアターD)

なぜ昨年のM-1でラストチャンスだったカリカが、このタイミングで漫才ライブを立ち上げたのかと不思議に思い劇場へ。するとどうにも林が失踪しタクシー運転手業に励んでいた1年を差し引き、今年を10年目として捉えるらしい。この厳密に法制化されてないM-1の世界で、江川の空白の1日なみに法の目をかいくぐる荒業。ここまできたら日大・板倉教授の法見解をあおぎたい。
さてライブで印象に残ったのはエレファントジョン・森枝の力まかせに適当なトーク。アンタッチャブルが売れて以来、多くの若手が適当キャラに挑んでは散っていった。もはやこの文化も途絶えたと思ったところ、まだ人力舎の谷間でひっそり未開人が踊っていたわけである。これは芸風が似ているというより、民俗学の領域である。今後、森枝が売れるかどうかは民族学の大家・宮本常一先生の研究を待ちたい。