2007-01-01から1年間の記事一覧

第49回トンデモ落語の会(浅草木馬亭)

年末のせいか、なぜか浅草の場末に250人の客が詰めかけ、高座にまで座布団を敷いて客を上げる事態に。古い会場を照らす蛍光灯が点滅し、舞台では噺家のすぐ隣で体育座りする素人たち。まるで震災地の避難所のようだった。 演目は「トンデモ落語の会」と「業…

清水宏のバカ冒険野郎(北沢タウンホール)

単独ライブで人気を博してきた体験ルポトークから、傑作選として「テニス大会に参戦」「マクドナルドにアルバイト潜入記」の話を。後者はバカバカしすぎるトークの中に「食品偽装に追い込まれる者の心理」「中高年がアルバイトで働く肩身の狭さ」「マニュア…

M-1グランプリ2007 敗者復活戦(大井競馬場)

この日の白眉はなんといってもザ☆健康ボーイズ。日が傾きかけた頃に登場すると、サバンナ・八木となかやまきんに君のマッチョな肉体が舞台に長い影を落とし、背後の空では羽田空港から飛行機が次々と離陸していく。その映像はどんなM-1のドラマ性にも当ては…

漫才バカ一代〜第23幕〜(文京シビックホール)

ゲストのマシンガンズが「バイト先の居酒屋で頭に来るヤツ」ネタを。おそらくどの舞台にかけてもウケているのか確信に満ちていて、まだメディアでの消耗度が低いタイミングだから、アウェイにもかかわらずしり上がりに笑いの量が増える増える。オチで笑いが…

九雀亭(亀戸文化センター・六階和室)

前から気になっていた近所の上方落語会へ。演目は「動物園」と「骨釣り」。「骨釣り」は江戸落語の「野ざらし」に似た筋なのに、よりアホらしいのが意外で面白かった。今日は感想が短いので、桂九雀の機関紙「九雀月報」に掲載されていた詰将棋を解きます! …

秒殺(ルミネtheよしもと)

この日、日本橋では立川談笑独演会、下北沢では横須賀歌麻呂単独という狂おしいライブが重なり、選びかねて中間の新宿へ。しかしよく考えたら、大勢の芸人が2時間にわたってひたすら一発ギャグを重ねる「秒殺」と前述のライブの違いは、舞台上で狂ってるのが…

今年の敗者復活戦in大井競馬場は2000m走ってトップの芸人が復活

そういえば今発売している『weeklyぴあ』でM-1に関する原稿書いてました。2ページながらチュートリアルやスピードワゴンに話聞いてるので、興味ある人はぜひ。 あと来週発売の『クイックジャパン』では「フキコシ・ソロ・アクト」シークレットライブのレポ…

ダイナマイト現象(新宿末広亭)

東京ダイナマイトによる1時間ほどの漫才ライブ。M-1準決勝前夜なので最終調整として場を設けたのかと思ったら、舞台の半分近くがまさかの時事ネタだった。それもハチミツ二郎主導で。 東京ダイナマイトが世間の日の目を浴びたのは、3年前のM-1決勝進出がきっ…

週刊現代の内容が3時間で分かる情報誌

ダカーポ休刊号が発売し、26年の歴史に幕を閉じた。僕の故郷の村がダムに沈んだ。 無職だった僕がダカーポに拾われてライターになったのは26歳の冬。そうして2001年からの3年間、用があろうがなかろうがほとんど毎日編集部と昼夜無料の社食に通った。ダカー…

ハレンチ寄席2(浅草木馬亭)

落語業界の暗黒世界を一手に担う面々見たさに会場に向かうと、この日の興行は日本唯一のエロバラエティチャンネルによる収録とのこと。その「パラダイステレビ」、手渡しされたタイムテーブルに記されたおもな番組は「美人雀士の脱衣マージャン」「街頭にい…

M-1グランプリ2007 3回戦(ラフォーレミュージアム)

麒麟はなぜかbase若手時代のネタ。枯渇なのか、ダム放水前の一瞬なのか全く判別がつかない。そしてそれよりも時代を逆行していたのがブレーメンというコンビ。登場するなり10回クイズのネタを始めた時、私は時空の衝突が起きて戦後の浅草ロック座に瞬間移動…

「あらびき表示にしては粗すぎる」とあらびき団が食品衛生法違反で検挙

現在における私の週の一度のお楽しみといえば、看守の配給と『あらびき団』である。『エンタの神様』はもちろん、お笑い番組というよりお笑いブームから漏れた芸人を一手に引き受けるこの演芸セイフティネット、カルト芸人フェチでありスベリマニアの私から…

ゲタを鳴らしてウツが来る

今、仲間内で「これは誰だ!?」と謎を呼んでいる未確認演奏物体。 「ムッシュかまやつ」「南海キャンディーズのしずちゃん」「吉田ヒロ」「トムキャット」「カツラをかぶった斉藤清六」「カツラをかぶったムッシュかまやつ」「慰安旅行で撮影した課長」「小…

大連立って新しい役満?

池に浮かべた木の小舟を気に食わないと言っては何度も叩き壊し、 自分が育った母艦にすり寄ったり離れたりを繰り返し、 やがて慕っていた船員が離れていく。 そう考えると小沢一郎と前田日明はよく似ている。ついでにその脇にいる鳩山幹事長と谷川貞治のキュ…

神奈月単独ライブ2007「パーティー☆フォーティーvol.3」(新木場1st RING)

昨年と同じ新木場の会場で日程も同じ。さらに神奈月グッズに身を固めて、客席最前列で声を上げる熱狂的神奈月ファンの若者・通称カンヅキッズたちの顔ぶれまで同じ(その集団が発する危険なオーラはプーチンを支持する青年組織・ナーシにそっくりだ)。スタ…

「ユニトリ」はユニクロとニトリが合併した新社名

今日もユニコーンのトリビュートアルバムを聴いている。先ほどCBSサニーから続編プロデュースの正式依頼があったので、腰を据えて人選を考える。 ブリリアントグリーン「Maybe Blue」 岡村靖幸「Pink Prisoner」 田原俊彦「I`M A LOSER」 杉本哲太「自転…

フキコシ・ソロ・アクト・ライブRemiX(下北沢ロフト)

DVD発売記念で行われた、吹越満の準シークレットライブ。10代後半に見ていた頃のネタがわんさか出てきて思わず感傷的な気分に。久々のロボコップ演芸大放出には少し泣きそうになる。ロボ・ポール牧、懐かしいなあ。ポール師匠は本当にロボットとして復活すれ…

ピチピチしたTシャツで体を締めつけて全身から声を出す宮沢和史歌唱法

『奥田民生・カバーズ』と『ユニコーン・トリビュート』を聴く。GLAY「野ばら」、CHEMISTRY「自転車泥棒」、宮沢和史「すばらしい日々」が面白すぎる。ただ音楽家としての職務を全うしただけなのに、カバーやトリビュートを超越してもはやコントにしか聞こえ…

第71回立川談笑月例独演会

演目は「天災」「抜け雀」「品川心中(上・下)」。大胆な改作が少ない本寸法の落語に。流れるプールに出かけたら海にたどり着いた気分だ。品川の海に。

中川家の寄席(新宿末広亭)

2丁拳銃をゲストに迎えて、漫才は「犬を探す」「引越し」の2本。中川家の漫才はテレビよりも舞台の方が2000倍面白いのはおもに尺の問題と思っていたが、もうひとつの大きな要因として「ホームレスネタの有無」に気づく。大阪西成はもちろん、最近は浅草花月…

ハッスル・ハウスvol.30(後楽園ホール)

RGの応援なのか、バルコニー席を見上げると芸人一同が集結。そのまま世界キワモノ演芸が開催できる布陣だった。もしかして12月の『キュートン』に出演する大物ゲストとは、タイガー・ジェット・シンのこと? なおこの日、猥婦が友人から「林家木久翁・木久蔵…

一本柳道中双六〜喬太郎勉強会(下北沢「劇」小劇場)

柳家喬太郎師匠の演目は「おせつ徳三郎」と新作落語「棄て犬」の”悲しすぎるラストの舞台が川沿い日本三大落語”のうちの二本。一般的な「おせつ徳三郎」は最後で二人が助かるらしいが、私が今日見た噺はそういうサゲだったのだから仕方がない。おせつと徳三…

ピーナッツパン単独ライブ「ピーピーラムネ」(アトリエフォンテーヌ)

今春、人力舎に所属したばかりのキャリアなのに、ボケののんちゃんがデカい声を出すだけでもう面白いという、早熟にできあがった女性コンビのピーナッツパン。そんなドラフト1位級の超高校ルーキーによる初単独は激しく眠たい内容に。OLコントで1アウトを取…

一本柳道中双六〜喬太郎勉強会(下北沢「劇」小劇場)

柳家喬太郎が普段かけない噺や苦手な噺に挑戦する勉強会は「蟇の油」と「寝床」。トラウマがあると語る「蟇の油」は苦手意識があるのか、口上を何回も失敗。本当に汗を垂らして血まみれになっていた。

世界キワモノ集会VIP(駅前劇場)

冒頭から「クジを引いて当たった者は12組の全ネタ間に11のブリッジを発表」という芸人人生を射抜くロシアンルーレット企画が催され、見事心臓に命中したのがRG。忘れ物を取りに開店前のバイト先に顔を出したら、絶対逆らえない店長から「今日おまえ通しな」…

はっきりもっと優肝(優秀な肝臓)になって

岡村靖幸がフジテレビ深夜の『夜のロックスタジオ』に出演。キャンディーズの「年下の男の子」を弾き語りでカバーしていた。相変わらず神がかりなサウンド。でも尋常じゃない体躯の厚み、下顎周辺にたっぷりとついた肉塊、全体から発散するオイリーな感じ、…

公明党・太田代表の私が総理大臣になったら……

先週末から始まったラジオ『立川談志・太田光の今夜はふたりで』が案の定すごいことになっている。誰も知らないだろうから放送の一部を抜粋すると、 談志「オレは目をつぶってなんでもできる! ライスカレーも作れるし、犬の世話もできれば上野広小路にも行…

東京ほとんど大阪(ミニシアター新宿Fu-)

なぜか事務所横断で大阪の若手芸人が東京に自費で乗り込んできて、関東人のご機嫌をうかがうライブの昼版。 もう普通の漫才をやっていては大阪では生き残れないのか、カットボール的変化球で詰まらせるタイプの技巧派が多い。とりわけ、さかなDVDの「おっぱ…

トッパレvs大阪連合(ミニシアター新宿Fu-)

なぜか事務所横断で大阪の若手芸人が東京に自費で乗り込んできて、関東勢と血で血を争う抗争を繰り広げるライブの夜版。 噂の電波だけがビリビリ届いていたDr・ハインリッヒの姿をようやく拝むことができる。本当に発想と全センテンスが狂っていて、姉妹の二…

でもそのナン、パンケーキじゃねえ

10月1日発売のダカーポ特別編集「早稲田大学の実力」で、今をときめく小島よしおにインタビューしてます。 http://book.magazine.co.jp/action/detail.do?seizoBumonCd=DCZ&seizoGosu=200702 広末涼子、WAGE、選挙に落選した父親など、タブーなしで取材に応…