2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧
年末である。読みたい本は山積みだし、撞きたい鐘も、年越したい蕎麦もたくさんある。そんな忙しい最中、TBSテレビで放送していた『お笑いDynamite!』を見ているヒマなんてないのである。2日にわたって108組の芸人が参加し、放送時間は計4時間半。とはい…
M-1グランプリの中道路線が食い足りなかった私は、極右(浅草)か極左(カルト芸人)のライブが見たくなって、左に振り切れた「苦肉祭」へ。中野の民家でピン芸人が狂乱の密室芸をぶちまけるこのイベント、噂だけでお腹いっぱいになっていたが、会場が変わっ…
お笑いには、全世代が理解できる、技術が安定している、安心して見ていられることに重きを置いた『オンエアバトル』もしくはNHK的世界観の「右」が存在し、それに対抗すべく、発想至上主義で、荒削りも受け入れ、一部のお笑い見巧者の心に突き刺さればいい「…
演目は「天災」「芝浜」。酒から足を洗う魚屋を描いた「芝浜」に対し、シャブを体から抜くトラック運転手の物語「シャブ浜」を得意にしていた談笑が、年末を意識して古典の「芝浜」を。つまり見た目は「芝浜」だけど中身は「芝浜改シャブ浜改芝浜」なのであ…
「60組近い芸人の中から誰が抜けるんだろう?」の興味というより、「オードリーよりウケる芸人はいるのだろうか?」の疑問を確かめに、強風吹きすさぶ大井競馬場へ。無名からかなりの笑いをさらったマヂカルラブリー、ハライチの増収増益ぶりや、全神経と全…
今年5月にシアターDで行われて、早くも三等星になった伝説のイベント「RGvsハブ〜ジャッジ熊谷〜」が、東京NSCの合宿先という、お笑いファンと神様の預かり知らないところでいつのまにか復活。辺り一面草が茂る高地で行われたノーピープル&エニウェア&凶器…
先日「中川家の寄席」で聞いた中川家とナイツの浅草トークがあまりに素晴らしかったものだから、鼓膜の奥でずっとリピートしている虫の羽音を「浅草が俺を呼んでいる!」と好意的に解釈し、浅草へ。目当てはもちろん、愛うえお師匠からぶるうたす師匠まで、…
今発売している『weeklyぴあ』の2008年振り返り特集で、気がついたらいろいろ書いてます。エド・はるみインタビューや、今年の50人総括や、南海キャンディーズ・山ちゃんによるアイドル10傑など。山ちゃんは取材中、延々と面白いことしか喋らず、しかも内容…
ゲストは何となく予想していたナイツ。数日後のM-1決勝を十分に意識した漫才の披露後は、M-1初代王者・中川家と濃密なM-1トークに突入。と思いきや30秒で話は終わり、「最近、浅草東洋館を覗きに行った」と中川家が興味を示したのをきっかけに、話題は会場が…
ゲストに柳家喬太郎を迎えた真打披露興行。喬太郎の新作落語「純情日記〜中山編」は展開や描線が劇画の印象なのに、バッテリーの心理戦を延々と描く百栄の「劇空間プロ野球」はもはやギャグマンガの域に。「すすめパイレーツ」に全く同じ話があっても私は驚…
●『Quick Japan』で内村光良ロングインタビュー、スチャダラパー・BOSE×バカリズム対談、フォーリンラブの原稿をまとめてます。また現在のお笑いブームの中心地的存在「D-1(だじゃれグランプリ)」を称えるコラムも。なお私が『Quick Japan』で真っ先に読む…
五反田団のHPによれば、「福島県いわき市にある高校の生徒さん、先生がたと今年の夏に一本の芝居を作りました。それが凄く面白かったので東京でもやれないかと画策し上演にこぎつけました」という演劇。内容は「福島県のとある町に怪物がやってくるのだが…
シアターDで定期開催されているライブ「漫才米騒動」のメンバーが、中野区・町田系芸人が文京区に根を張る興行「漫才バカ一代」に乗り込む話を耳にしたのは数ヶ月前のこと。その情報に新日本vsUWFインター以来の団体抗争勃発か! と興奮した私は早々とチケ…
劇場の規模、公演時間がスリムだった今回のキュートンは、出演者も増谷キートン、くまだまさし、椿鬼奴、アホマイルド、しんじのオリジナルメンバーのみ。いつもはニューフェイスが参加することで吉本のアンダーグラウンド部分が継承されていく意義のような…
原則、新作をネタおろしする会だったはずなのに、川柳川柳が寄席で8万回はかけているであろう一子非相伝のネタ「ガーコン」を披露し、新作落語界の足立区代表・三遊亭円丈まで、なぜか古典落語「はてなの茶碗」に挑む、ある意味無限を感じさせる興行に。 疲…
いきなり700人収容の会場になったため、ようやく初めて見に行けた「東京シュール5」。POISON GIRL BANDのM-1激励にかこつけて、カリカが作家性ぷんぷんただようネタを下ろしたり、因縁ある変ホ長調がサプライズ登場したり、ほんのり暴れてすぐ帰されたコン…
「黒歴史から足を洗って、志の輔を目指す」と立川談笑がトンデモ落語からの引退を表明したため、”談笑脱北記念”と銘打たれた興行は、張本人がまさかのドタキャン。会場が失望しているところに現れたのは、ボビーなる黒人コメディアンだった。レニー・ブルー…