RGvsハブ ジャッジ熊谷 嬬恋決戦上映会&芸人忘年会(ロフトプラスワン)

今年5月にシアターDで行われて、早くも三等星になった伝説のイベント「RGvsハブ〜ジャッジ熊谷〜」が、東京NSCの合宿先という、お笑いファンと神様の預かり知らないところでいつのまにか復活。辺り一面草が茂る高地で行われたノーピープル&エニウェア&凶器持込み不可&(最初から)髪切り&(途中から)月光闇討ちデスマッチはカメラに収められ、そのスナッフフィルムに匹敵する衝撃映像が夜を通して公開された。
説明するまでもないが、RGは赤褌、Bコース・ハブは肌の色に同化した下着一枚という限りなく野生に近い姿で草原に現れるや、因縁の勝負を再開。対決内容は「高そうな雑草を見つける対決」「ここまでが自分の陣地だ対決」「坂道をすごいスピードで走り下りてくる対決」「チンコチキンレース対決」「この状況をB‘zで歌ってみる対決」「この状況をaikoで歌ってみる対決」「この状況をテレサ・テンで歌ってみる対決」などなど、名勝負が乱れ打ちとはこのことで、あまりのバカバカしさに「なぜいい大人がこんなことをしてるのか?」「この企画を誰が考え、誰がカメラを回しているのか?」という疑問から、「この映像をわざわざM-1前夜に見ている観客」「嬬恋という地名、そして嬬恋はキャベツの一大産地」の事実までが面白くなってきて、私は四肢を痙攣させて笑った。アルコールと深夜の力は偉大だ。それでも断言したい。「RGvsハブ」こそ、くだらなさの日本最高水準であることを。
しかしこのイベント、日本最高水準のわりにはチケットの初動売上が14枚という塩梅だったらしく、急遽、若手芸人が否応なしにかき集められ、四畳半も満たない舞台に50人近い芸人がお値打ち品のようにさらされる事態に。さらに上映会後の第3部では「オレは板(舞台)に上がらない」と公言し、東京吉本若手のイベントにはほとんど関わる偉大なインフラ整備士・山田ナビスコ先生までが登場! 最初はパーカーのフードをすっぽりかぶり、得意のKOJIKIのふりをしてやり過ごそうとしていたものの、だんだん熱を帯びてきたのか、求められるままに若手芸人の弱点と内情と熱く語っていた。午前4時台に聞く「あの時、阿波踊りをしていなければ、今頃ハローバイバイは・・・」のゴシップは、”おつ”以外の何物でもない。
はたして狂乱のイベントは午前5時過ぎに終了。劇場の出口へ向かっていると、カリカ・家城に「バドワーザーのイメージボーイで〜す」と紹介されたRGとハブが舞台の切っ先に立って生尻をくねらせていた。今日の朝の私は、昨日の夜の私よりもお笑いが好きになっていた。