2012-01-01から1年間の記事一覧

とにかく醜い争い! 第1回松竹芸能杯心 のブスNO.1決定戦(新宿角座)

「心のブスNo1決定戦」・・・。響きからに黒くてゲスいゴシップが渦巻いてそうで、新宿ピカデリーで映画を観たついでに覗いてみる。そしてこのライブは私にとって生涯忘れられないライブになった。 なぜか。それは衣装から態度、セコンドのチョイスまで、あ…

かたつむり単独ライブ「復活」(渋谷区文化総合センター大和田伝承ホール)

かたつむりが活動を再開した。あのあの出鱈目で、ふざけて、かぶきまくったコンビだ。ツッコミ担当の章吾が「月島にある実家の居酒屋を手伝うため」という切実な理由から、ほんのりと姿を消して3年。活動休止イベントに行った身としては、あの出鱈目で、ふ…

ケンコバと杉作(イイノホール)

イイノホールは東京の中心にある霞ヶ関と日比谷公園を見下ろす、好立地の劇場だ。創業110年を誇る飯野海運が「文化や芸術をはじめ、あらゆる知的活動を愛する人のために役立つ存在になりたい」という趣旨のもと運営しており、伝統芸能や講演会などが開催され…

ハリウッドザコシショウのものまね100連発ライブ(なかの芸能小劇場)

モノマネ●●連発、と聞いて思い出すのは神奈月である。AKB48『ヘビーローテーション』にのせて、序盤からSIAM SHADEがぶちこまれ、中盤に馳浩、長州力、天龍、前田日明の連発で見る者を絶句させたところに、終盤は嵐だのKARAだの露骨な人数水増しでモノマ…

中津川弦・カヨコの結婚報告演芸会(浅草東洋館)

面識のない中津川弦氏から「以前ブログに取り上げていただき、ありがとうございました。このたび結婚をする事になり「結婚報告演芸会」なる催しを行うので、ご都合が合いましたらご招待いたします」という内容の丁重なメールをいただく。どうもありがたいこ…

風俗店「メルヘン倶楽部」にはラバー製の天使の輪が置いてある

2012年11月9日。吉本の若手芸人メルヘン倶楽部が解散を発表した。あれから私の胸はざわざわしている。コンビで女装して妖精を名乗るあざとい芸風は、今日にでも明日にでも解散しそうに見えて、見た目より何十倍もしぶとかった。そんな耐久性の高い物件が崩壊…

月笑(新宿明治安田生命ホール)

ある見巧者から「マセキのライブで見た、新宿カウボーイとオジンオズボーンの絡みが、ただただ声がデカいわりにやり取りの内容が希薄で壮絶だった」との情報を入手する。そんな絡みが見られるかもしれないと期待して、二組が出演する太田プロの事務所ライブ…

地獄学園CO〜阿鼻叫喚のコーナーライブ〜(シアターD)

MCを務めるガリットチュウとBコース・ハブが、若くてイキのいい芸人を相手にどれだけスベっても連続で大喜利を強要し、さらに肛門へサロンパスを吹きかけるという二大悪行で、文字通り地獄へと誘う巨魁イベント。逆に言えば一時間半のライブ時間、やって…

クロスバー直撃単独ライブ「ベストオブクロスバー2 1889〜2012」(シアターブラッツ)

クロスバー直撃の単独は、イベントタイトルでボケ、ライブ前に配られたアンケートでボケ、当然ネタでボケ、幕間映像でボケ、エンドロールでボケ、最後の挨拶でボケ、出口に置いた花でボケ、渡邊は完全無欠に似てないモノマネ・GOGOヒロミを封印して鯖を…

コマンダンテ単独ライブ「どーもコマンダンテの東京単独です。ほんとかな?ほんとだよ。」 (シアターブラッツ)

ITADAKI FINAL9月(シアターD)

「芸人を引退して、タレントになる」ツイートを書いては消し、それがアングルなのか本気なのか外野は理解できず、台風前の湿った気配を発散させている中山功太。その才能が表舞台から消滅するのはまだ早いと思う人間の一人として偉そうにも何かせねばと思い…

ガリットチュウ単独ライブ「ハイ!!ガリットチュウファンです!〜カミングアウト大作戦〜」(シアターモリエール)

夏の終わりの恒例行事で、ガリットチュウ単独へ。吉本創業百周年記念事業の芝居で大阪に呼ばれた熊谷が、大演出家・ハーバー先生(仮名)と対立する様を克明に描いたドキュメントコント「熊谷vsハーバー先生」が良作。タイトルこそ「vs」になっているものの…

水谷千重子 演歌ひとすじ40周年記念リサイタル(渋谷公会堂)

“友近プレゼンツ”の演歌歌手・水谷千重子リサイタルへ。メディア発信でもないピン芸人のキャラが渋谷公会堂に進出する未曾有の事態にかかわらず、どういう訳か会場にスペシャルな空気はなし。ピンネタを大していじらないまま、友近の芯にある「悪ふざけ」を…

桂三度の落語の会(シアターD)

「ダイナマイト関西vsギャグ漫画家大喜利バトル」を途中で抜け出して、桂三度の落語会へ。今さら説明するまでもないが、渡辺鐘改め、世界のナベアツ改め、桂文枝に弟子入りした桂三度である。会では師匠の落語1席と自作の落語5席を。こんな鬼才が新作落語を…

ミルクプロレス(シアターブラッツ)

「ミルクプロレス」とは、ミルククラウン・ジェントルをエースに擁し、「女子が引かない、痛くなさげなプロレス」をコンセプトに立ちあがった、地下よりなおも深いマントルプロレス団体である。 と偉そうに書いてみたものの、私も伝え聞いただけで詳細は知ら…

シソンヌ単独ライブ 「ジュテ 〜片足で踏み切って跳び他の足で下りるパ〜」(北沢タウンホール)

前回、衝撃を覚えたシソンヌの単独へ。立ち見なので北沢タウンホール後方の吹きだまり空間に案内されたら、まあ芸人がいるわいるわ。今からこの場でシアターDで21時から始まる「漫才広場」が行われるのかと思った。 さて単独ライブ中、その芸人たちがとても…

「東京vs大阪 若手芸人魂のネタバトル」「東京vs大阪 若手芸人炎のトークバトル」(北沢タウンホール)

大阪若手が数組出演する、2公演連続ライブへ。プリマ旦那・野村が漫才で見せる宮迫博之系の達者さ&何回見ても見慣れることがない私服のざわつくニュアンス、ガヤの中にいるGAG少年楽団・宮戸の的確すぎる振舞い、以前ルミネの舞台で結構な歓声が上がったの…

人生相談券付き落語会「噺家人生コレ落語」(お江戸日本橋亭)

落語家が己の人生をネタにするという趣旨に、ただただいい匂いを感じて日本橋へ。「詳細は絶対ネットに書かないように」という勧告のもと披露されたのは、三遊亭亜郎が前の師匠・小朝にいかにハマり、いかにしくじったかという栄枯盛衰や、夢月亭清麿による…

かまいたち 天竺鼠 藤崎マーケット同期ツアー(ルミネtheよしもと)

昨年、東京で2回目の天竺鼠単独を見て、既存のものを壊すスタイルには限界があるのかもしれないな、と勝手に感じていたら、今日の天竺鼠・川原はローラーシューズで登場するわ、漫才中にパンを食うわ、舞台から失踪するわ、ライブを観に来ていたパンサー菅を…

フォロワーの数と自分を尾行している公安警察の数が一致

これまで津田大介の軍門には下るまいと閲覧だけしていたツイッターにツイートするようになってしまいました。 私の場合、身を置く理由は「長文を書く体力が落ちた」以外に見つかりません。 バット強く握ってバット強く振って、早く多摩川グラウンドから抜け…

千鳥単独ライブ「大漫才師」(ルミネtheよしもと)

東京で行われた三回目の千鳥単独。漫才4本がどれも面白かったとか、新人時代の衝撃の漫才「百択」が姿を変えて戻ってきたとか、それなりの感慨はあるけれど、ネタよりも重要だったのは、興行の7割を占めた不景気芸人とのトークコーナーである。 大阪で売れっ…

第11回漫才新人大賞(国立演芸場)

漫才新人大賞。今年で11回目を迎えるこの大会は、常連出場者だったWコロンいわく「第1回は予選参加が芸人が8組で本選出場が6組」、ナイツいわく「自分たちが優勝した第2回は客が20人」という、ジャンルで分ければ「コンテスト」よりかは「会合」に近い公演…

集英社の総合誌「kotoba」の不定期連載「無名の名・芸人伝」で(運よく第2回目に!)福島県在住芸人・母心を取り上げてます。 「福島芸人による出稼ぎライブ」の触れ込みに惹かれて下北沢の劇場を覗いたのが昨年の今頃。原発ネタに衝撃を受け、福島県出身で…

グランジ・佐藤大プロデュース・エンターテイメントライブ・お笑い九龍城〜こんなお笑いライブがあってもいいじゃねえか!〜(ヨシモト∞ホール)

ちょっと完成度が高いライブがすぐ「伝説」呼ばわりされる昨今、昨年行われた「お笑い九龍城」はまごうことなき伝説のライブだった。というのも客席に悪寒が走る瞬間が肉眼で確認でき、その結果、主役であるグランジ・大の心も折れる殲滅ライブだったから。…

「おまえは今まで食ったパンの数をおぼえているのか?」と山下清画伯に問うディオ

しばらくの間、ふなふなと原稿を書いてました。今も書いてます。ライブにはそれなりに行ってるので、のらりくらり(技巧派のベテランのみに許される表現)まとめていこうかと。興味ある人はたまにさかのぼって読んでもらえれば。 最近した仕事を敬称略で。 …

Get King Live(∞ホール)

渋谷に来たついでにふらりと寄って若手ライブを見る。こんにちは計画というコンビは、フレディ・マーキュリーがセーラー服を着て登場していた。I WAS BORN TO 出オチだ。 しかし何より目が離せないのは、メルヘン倶楽部である。可愛い女装で女子供のファンを…

漫才サミット(ルミネtheよしもと)

中川家・礼二が発起人となり、「面白い」と認めるナイツ、サンドウィッチマンを招集した腕利きばかりの漫才ライブ。ゲストに招かれたのになぜかトリを任された大阪若手のギャロップの「師匠に弟子入りを請う」漫才がとても面白く、看板の3組に期待して来た…

「東京vs大阪 若手芸人炎のトークバトル!!」(シアターモリエール)

どういう基準で選ばれたのかよく分からない東京と大阪の若手各4組が、勝って何を得るのか分からない状況で雌雄を決する血みどろ必至のライブ。 私のお目当ては大阪の若手で、男女コンビ・シンクロック・木尾の如才のなさ、アイロンヘッドの伝統芸能「拳の舞…

「東京vs大阪 若手芸人魂のネタバトル!!」

テンダラー単独ライブin浅草花月(浅草花月)

ネタがあって、ゲストとのトークコーナーがあって、ネタがあって、ゲストとのトークコーナーがあって、ネタで締める「単独ライブ教本」の例1に記されてるような、ベテランらしくムダな気負いが一切ない単独ライブ。言わずもがなテンダラーの漫才はえげつな…