テンダラー単独ライブin浅草花月(浅草花月)

ネタがあって、ゲストとのトークコーナーがあって、ネタがあって、ゲストとのトークコーナーがあって、ネタで締める「単独ライブ教本」の例1に記されてるような、ベテランらしくムダな気負いが一切ない単独ライブ。言わずもがなテンダラーの漫才はえげつないほどこなれていて、暗くなった舞台から退きながら、二人とも同じタイミングでジャケットを脱いでる姿には大層シビれた。
さてテンダラーの最近の快作といえば、「千鳥のぼっけぇTV」でフィーチャーされた「浜本がペリエ片手にマイケルジャクソンのダンスに興じる芸」ではなく、劇場でたっぷり発酵させて『THE MANZAI』で満を持して放たれた必殺仕事人ネタである。このネタに心を射抜かれた者は多いはずだが、単独の最後には全く同じフォーマットの仁義なき戦いネタを披露。普通、二番煎じの作品は「やってること全く同じじゃねーか」と心が先細るはずなのに、これに関しては「やってること全く同じじゃねーか」でますます面白くなっていた。私は必殺仕事人ネタがハマりまくって自分の番組に何度もテンダラーを呼んでいたビートたけしを思い浮かべ、「早くこのネタの存在を殿に知らせねば…」と焦った。もちろんビートたけしにコネなんて何ひとつないので、大阪のみなさんに「ゲストで登場したハロー植田とソラシドは思いのほか元気です」とだけ伝えておきます。