お笑い
2012年11月9日。吉本の若手芸人メルヘン倶楽部が解散を発表した。あれから私の胸はざわざわしている。コンビで女装して妖精を名乗るあざとい芸風は、今日にでも明日にでも解散しそうに見えて、見た目より何十倍もしぶとかった。そんな耐久性の高い物件が崩壊…
大阪在住のOさんが年末年始に録画した関西番組のDVDを送ってくれたのである。『オールザッツ漫才』『八方・今田の楽屋ニュース』『復活!!すんげー!BEST10』。封筒を開けた瞬間、宝石が入ってるのかと思った。よく見たら指輪の形をしているキャンディだった…
携帯電話を見ると、知人から「談志が死んだ」というメールが入っていた。 私はその時、読売ランドにいた。 友達にハロープロジェクトの全量抽出軍団「モベキマス」の握手会があるから、と誘われてついていったのである。 私が「・・・談志が死んだよ!」と驚き…
パルコ・プロデュース『裏切りの街』を見た。作演の三浦大輔は昨年のポツドール公演『愛の渦』で、乱交パーティー会場における初対面の男女がテレビバラエティの話題を糸口に接近する様を描いたが、今回はフリーターの若者と人妻が、テレビの話題→バラエティ…
私がお笑いを観測するうえで大きなテーマだった「なぜケンドーコバヤシは世間に受け入れられて、ハリウッドザコシショウは受け入れられないのか?」。その答えが先日のTBSラジオ「ケンドーコバヤシのテメオコ」のゲストにザコシショウが招かれたことで導…
ハローバイバイ、さくらんぼブービー、チェリー☆パイ、ドラハッパー、コメディNo.1の解散にくわえて、中田なおきの破門、小笠原まさやの活動休止、ゼンジー一億の逮捕といったニュースがお笑い者の心をゆさぶる年末、雑誌で特集を担当したという爪の先ひとつ…
年末である。読みたい本は山積みだし、撞きたい鐘も、年越したい蕎麦もたくさんある。そんな忙しい最中、TBSテレビで放送していた『お笑いDynamite!』を見ているヒマなんてないのである。2日にわたって108組の芸人が参加し、放送時間は計4時間半。とはい…
お笑いには、全世代が理解できる、技術が安定している、安心して見ていられることに重きを置いた『オンエアバトル』もしくはNHK的世界観の「右」が存在し、それに対抗すべく、発想至上主義で、荒削りも受け入れ、一部のお笑い見巧者の心に突き刺さればいい「…
ダイナマイト関西2008制作委員会からWEB一次予選通過のメールをもらった。 もしこれが手のこんだイタズラか、もしくはネットでお笑いについてピーチクパーチクさえずっている悪食を一同に集めて網にかけ、猿島界隈に流してしまう壮大な計画でなければ、私は7…
ナインティナイン・岡村がラジオで言及したらしく、「三日月よりの使者」と囁かれるbaseよしもとのブサイク一等星「バンパイア」「稲田」「画像」の検索が非常に多い。ラジオ少年たちの期待を裏切るのも忍びないので、『マンスリーよしもと』の画像を関係者…
録画したTBSの『お笑いメリーゴーランド』を再生すると、尺の短いネタや審査員の無責任な加点法など、『爆笑レッドカーペット』に酷似した映像が目に飛び込んできて、「パクリ」「真似」ではなく「偽造」という言葉が頭をよぎる。2時間の番組を早送りで15分…
仕事で向かった幕張メッセの食品展示会『FOODEX』。商社のブースでパパイヤに似た果物を試食をしたら、なんとその名前がカリカだった。 手元のパンフレットに添えられてる言葉が「チリの広大な果樹園で、清らかな水と大地、降り注ぐ太陽の恵みを享受しながら…
昨年から長年の封印を解いて『ものまねバトル』を見ている。別に『ものまねバトル』に特別な感情があったわけではない。私は「ものまね」そのものに長らく不信を抱いていたのだ。 振り返れば、もともと私はフジテレビの『ものまね王座決定戦』が好きすぎる少…
現在における私の週の一度のお楽しみといえば、看守の配給と『あらびき団』である。『エンタの神様』はもちろん、お笑い番組というよりお笑いブームから漏れた芸人を一手に引き受けるこの演芸セイフティネット、カルト芸人フェチでありスベリマニアの私から…
先週末から始まったラジオ『立川談志・太田光の今夜はふたりで』が案の定すごいことになっている。誰も知らないだろうから放送の一部を抜粋すると、 談志「オレは目をつぶってなんでもできる! ライスカレーも作れるし、犬の世話もできれば上野広小路にも行…
ビッキーズが解散した。2003年のbaseよしもとオフィシャルブック『B面03』(ぴあ発行)を紐解くと、こんな発言が載っている。 須知「周りの芸人がメディアの仕事増えていくのに、僕らには何もなかったもんな。だから月に1度の『ガブンチョWAR』だけは1位取…
早くも今年度バラエティ番組の最高傑作との呼び名が高い『リンカーン』の「世界ウルリン滞在記」。ゲイのマーチングバンド編&練馬の極悪ラッパー編の面白さを友人と振り返っていたら、「あれって『元気が出るテレビ』そのものだよな!」と指摘される。あま…
新聞のテレビ欄を見ていたら、芸人界の野村サイボーグ工場『エンタの神様』に「Pパン」の文字が! 人力舎の若手・ピーナッツパンが出るのだろうか。あんな健やかな漫才をする女性芸人が早くも毒牙にかかるなんて……。絶対に番組は「これも入れると美味しいか…
いま私が読んでいてもっとも得体の知れない感情にとらわれるのが、キングコング・西野のブログである。そのタイトル「西野公論」からして既に100点なのだが、達観風の文章で「芸人はカッコいい職業なんです」「僕はもっとオモロい人間になりたいんです」「い…
先日『大日本人』を見た。結構面白かった。そんな当たり障りのない感想を抱いたまま日々を送っていたら、とあるサイトで『SmaSTATION』における松本人志のコメントを知って衝撃を受ける。 http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/20070607 目が釘付けになったのは…
陣内・紀香の披露宴にあおられたのか、演芸界でビッグネームの結婚が相次いでいる。 眼力婚 詩吟婚 紀香婚 立て続けに3つの記事を読み終わると、誰が結婚したかもすでにあやふやだが、「ああ、前田ししょうってダンボール会社に就職したんだ」という感慨だ…
天井がなければフリーマーケットと区別がつかない、毎週品揃えがドラスティックに変わる駅前の安売り店でお笑いのDVDを見つけた。赤版・黒版に分かれたその作品名は『お笑い吟醸ライブ・極み』。協力先「シティテレビ中野」と「サンミュージック」の上に何の…
ダイナマイト関西にマッスル坂井、東京ダイナマイト主催のネタライブにバッファロー吾郎の参戦を聞いて、関東−関西、プロレス−お笑いが三位一体になった正三角錐を思い浮かべて幸せな気持ちになる。他の辺はハッスルであったり、ケンコバ−越中詩郎、神奈月−…
■猿でもマスでもかける基礎ライター講座 今書店に置かれている『BRUTUS』で落語特集を組んでいます。オシャレな誌面。高尚なテーマ。文字数が少なくても原稿料は潤沢なマガジンハウス。ライターを名乗る者なら、お笑いブームの潮流にもあやかってぜひ関わっ…
うひょ〜。 http://news.ameba.jp/2007/04/4249.php 私は仕事で取材しているのでネガティブな発言は慎むけれど、このイベントがフジロックやロッキンオンではなく、ウドー・ミュージック・フェスの方向に向かっていたらどうしよう。秋葉原で円天の社員が無料…
林マサを引っ張り出し中田カウス師匠を責めあげる『週刊新潮』と吉本サイドから創業家を非難する『週刊現代』。毎週続く激アツな誌面からいよいよ目が離せなくなってきた! でもこれ、中田カウス・ボタン師匠が最終日のメインステージでトリを飾る『LIVE STA…
たまにYou Tubeで芸人によるネタの動画を見ると、面白さよりもネタの消耗する速度ばかりが気になって内容に集中できない。しかし殿方充は。奇跡的にwebで確認できた殿方の芸からは「メディアに淘汰されない芸人の幹の太さ」が漂うというより、「テレビは認可…
M-1は”ドラマ”で、R-1は”ワイドショー”なんだ。それは去年、あべこうじがほぼ完璧な漫談で敗北した瞬間から。どんどん縛りが緩くなった3年後には、司会の雨上がり決死隊・蛍原がホト・モンタとして(TBS深夜ラジオのポッドキャスティング限定で3週に1週しか…
そのまんま東の出馬って、ガンバルマンでロデオマシーンに乗ることかと思ってたよ!『アメトーク』モノマネ芸人大会を見る。神奈月見たさに録画したはずなのに、序盤から松村邦洋ばかりを目が追ってしまった。というのもビートたけし、貴乃花親方、掛布雅之…
ハローバイバイがルミネで3種類以上のネタをかけないという都市伝説。