新番組『暗躍芸人! ブローカー』の司会は当然のようにミドル田カウス師匠

大阪在住のOさんが年末年始に録画した関西番組のDVDを送ってくれたのである。『オールザッツ漫才』『八方・今田の楽屋ニュース』『復活!!すんげー!BEST10』。封筒を開けた瞬間、宝石が入ってるのかと思った。よく見たら指輪の形をしているキャンディだった。それにしてもこの西日本オールスター選抜の中でも、『暗躍! 芸人ブローカー』のスペックが高すぎる。
日の差さない道を疾走する曇天芸人にスポットを当てるこの番組は、昨年の夏ごろからワンクール放送されていたらしい。その趣旨は『あらびき団』と一緒なのだが、『あらびき団』が加工を施してOLも通えるようになったホルモン焼き屋なら、『芸人ブローカー』は蜂の子。素材そのまんま。口に入れるのも咀嚼するのも、視聴者の勇気ひとつに委ねられている。
NGKの舞台を中継した特番では、テレビと連動したイベントであるのにかかわらず、会場の入りは6割。この時点で胸騒ぎを覚えているところに、冒頭のモノマネメドレーが始まった。その一連の流れが、ちゃらんぽらん富好→どんぴしゃ赤峯→ショウショウ→へびいちご→オレンジ泉→杉本美樹→青空。まいった。こんな魅惑のツチノコ大行進が本当に地上波で流れていたのだろうか!? 「なにこの豪華なメンツ!」という私の興奮は、血眼になって捜した捕虜名簿を発見した歴史学者の感情に匹敵するだろう。
そして続く大喜利コーナーで肩を並べたのが、まるむし商店・東村、しましまんず・藤井、チャンバラチャンネル・細川、こっこ、桂文福。さっきのメンツがツチノコ大行進なら、こちらはミノタウロスのラインダンスである。まるむし商店・東村が「角が折れたっつーの」という回答を出した時、「お笑いを四半世紀見てきてよかったな」と心の底から思えた。もちろんお題は覚えてない。
ありがとう『暗躍! 芸人ブローカー』。ありがとうOさん。でもチャンバラチャンネル・細川だけよく知らず、出自を調べても「元・チャンバラJr」の情報しか出てこなくて、いまだに誰なのか分かりません。