囲碁将棋単独ライブ「2・五・歩」(ヤクルトホール)

毎回恒例のオープニングの茶番が一気に肥大化し、全部が全部、囲碁将棋の面白い漫才で占められるわけではない半ライス的単独ライブ。
今回の白眉は漫才が終わってエンドロールが流れる中、舞台に現れた畑中しんじろうである。美しい演舞を本当に何の意味もなく披露していて、その姿に私はこのライブで一番笑った。
さらにエンディングトークで舞台が明るくなると、畑中の恐ろしく端整な顔立ちと彫刻のような肉体が露わになるのだが、ヤクルトホールに詰めかけたお笑い好きの女子たちの頬が「ポッ」と火照る気配が皆無なのである。何だろう、あの人気のなさは。もう「軍隊」と言っていいぐらいの武器を供えているのに、周辺国から「あーあそこね。ま、あれはあれで・・・」と戦力を完全に無視されているような事態。本当の自衛隊芸人は、水玉れっぷう隊・ケンや弾丸ジャッキー・武田テキサスやヒッキー北風ではなく、畑中しんじろうなのかもしれない。畑中から「売れる」「売れない」と一刀両断される同期芸人たちに、逆に違憲か合憲かジャッジしてもらいたい。