フルーツ大統領選挙

仕事で向かった幕張メッセの食品展示会『FOODEX』。商社のブースでパパイヤに似た果物を試食をしたら、なんとその名前がカリカだった。
手元のパンフレットに添えられてる言葉が「チリの広大な果樹園で、清らかな水と大地、降り注ぐ太陽の恵みを享受しながらカリカは栽培されています」「パパイヤ科の仲間であるカリカ」「カリカの鮮やかな黄金の果実は全て天然由来のもの」「カリカの魅力はその食感」「ロブスターのソテーにカリカの黄金ソースをまとわせて」「カリカと子羊のプロシェット」と、もうカリカのコントにしか見えない。「カリカマティーニ」に至ってはそんなイベントがあった気すらしてくる。あーそういうえば俺見たかも。90年代後半で、確か会場がフジタヴァンテだったよ。
もしこの果物が爆発的に売れて名前を轟かせることがあったら、カリカの芸名は「メロン」同等の月並みさになるわけだ。スーツを着た七三の眼鏡男が「メロンの林です」と名乗った時、カリカが標榜する本当のシュールポップは完成するのだろう。そして「イチゴの畑です」「バナナの涙です」「ブルーベリーの効能です」とフォロアーたちが続いていく。
それにしてもパンフレットに記されていた一文「カリカは驚くほど多種多様な素材・調理法と相性がよい稀有な果実。それはまさに”メインの脇役”」がどういうわけか頭から離れない。あと秋元康先生作詞「バナナの涙」のチンケなメロディも。