せめ達磨アパッチvol.13(なかの芸能小劇場)

若手の新作落語会へ赴くと、トリで登場した春風亭栄助は『北斗の拳』のケンシロウが按摩として働く落語を披露。そのマンガキャラを別の職業に据える発想はなかの芸能小劇場というより若手芸人が蛸集する中野studio twlに似合う設定であり、80年代「週刊少年ジャンプ」をまるまる飲み込んだ世界観は寄席というより『バッファロー吾郎のホームラン寄席』がしっくりくる内容だった。それにしても32歳で入門して現在45歳の芸人が、完成した噺家口調で少年ジャンプを語るとそれだけで面白いのである。今、若手芸人界でもっとも加齢臭を振りまいているWAHAHA本舗・飯塚俊太郎とほとんど年が違わないのになんとなくフレッシュさすら感じるのは、落語界には加齢臭どころか死臭がほのかに漂っているからだろうか。
ちなみに栄助が気になって早速ウェブログを覗いてみたら、飼い猫の画像がふんだんにアップされていて、カルト芸人界の雄・GO!ヒロミ44`のウェブログと区別がつきませんでした。