「ダンシでバコーン!」by立川キウイト

携帯電話を見ると、知人から「談志が死んだ」というメールが入っていた。
私はその時、読売ランドにいた。
友達にハロープロジェクトの全量抽出軍団「モベキマス」の握手会があるから、と誘われてついていったのである。
私が「・・・談志が死んだよ!」と驚きの声をあげると、友達は「あ、そう?」と悲しげに相槌を打ち、ステージから視線を逸らさず「今日の真野ちゃんは一段とカワユいね」と辛そうに声を振り絞った。
読売ランドで私は独りだった。そこにいる者全てにとって、談志がいなくなることよりもスマイレージ前田憂佳脱退の方が切実なニュースだった。
この気持ちを共有できない寂しさを覚えた時、今さらながら談志は大きな存在だったことに気づいた。
顔を上げると、得体の知れない大きな気配が私を包み、それは視界一面に広がった。
談志が現れたのかな、と思ったら、焼け太りをしたBerryz工房須藤茉麻が舞台上で踊っていた。