早朝バズーカは憲法9条の武力に該当しないと最高裁が判断

早くも今年度バラエティ番組の最高傑作との呼び名が高い『リンカーン』の「世界ウルリン滞在記」。ゲイのマーチングバンド編&練馬の極悪ラッパー編の面白さを友人と振り返っていたら、「あれって『元気が出るテレビ』そのものだよな!」と指摘される。あまりにも正論すぎてぐうの音も出ない。
ブッ濃いキャラクターが登場しては「どんだけぇ〜」「メーン」などの面妖なフレーズを操り、VTRの着地点が社会的に突き抜けたお涙、というフォーマットは往年の『元気が出るテレビ』と全く同じなのだった。試しに番組の音を小さくして90年前後に流行していた適当な洋楽―ーたとえばベン・フォールズ・ファイブやエクストリームを流してみよう。そこには太古に存在した日曜8時の空気が流れるはずだから。やすこママは平成の日出郎なのである(当時はゲイとは言わず「おかま」呼ばわりして競歩やってたなー)。練馬のラッパー軍団は21世紀の相沢会長率いるパンチパーマ番外地なのである。
この際『リンカーン』はオープニングのアニメをなんきん画伯に依頼して、松本は「ひとしメモ」を披露すればよいのではないか? 高価そうなセーターを着た松本が、「はい、今日のテーマはですね、「こんな大日本人はイヤだ!」。まずはこちら! 「外人である」。イヤですねー。目が青くて金髪なのに「ワタシハ大日本人デス」と言い張っちゃったりして。もういきなり片言ですから。日本語も読めないから駅の路線図も分からなくて、そのくせ知ったかぶりするもんで、バカでかい図体が自動改札にすぐ引っかかるんですよ。「オープス!」とか驚いて。オープスじゃないっつーの。はい、続きましてはですね、「すぐ死ぬ」」…………
最近、フリップ漫談「こんな○○はイヤだ」でおなじみ鉄拳が吉本興業に移籍したのは、『リンカーン』が『元気が出るテレビ』へ移行する布石に見えて仕方ないのだった。