春風亭百栄 真打ち披露公演「百栄の落語ぷれいばっく・PART2」(国立演芸場)

ゲストに柳家喬太郎を迎えた真打披露興行。喬太郎の新作落語「純情日記〜中山編」は展開や描線が劇画の印象なのに、バッテリーの心理戦を延々と描く百栄の「劇空間プロ野球」はもはやギャグマンガの域に。「すすめパイレーツ」に全く同じ話があっても私は驚かない。
この春風亭百栄、アメリカから帰国して30代で入門した経歴や落語家離れしたギャグセンスから、あまり落語を通過していないのかと思っていたら、同年代である喬太郎との対談では10代後半に影響を受けた落語マニアックトークで互角に激突。まだそんな資源が地下に眠っているのか。足元に石炭が埋まってるのに、固形燃料でキャンプファイアーしてるような非連続感。不思議な人だ。