ジャルジャル単独LIVE東京公演「ジャルってんじゃねぇよ」(THEATER BRATS)

元来、若手芸人は先人が鍬を振る姿を真似てフォームを作り、細々とお笑いの畑を耕す小作農的存在だった。しかしジャルジャルは。東京での初単独は、アメリカのコーンベルトを思わせるバカでかいお笑い原野をどこからか見つけてきて、トラクターでバリバリ開発するようなコントを14連発。しかも耕した後は収穫もせず、また新しい土地を見つけてきてジャンジャンバリバリ掘りおこしている。まいった。
一応「シュール」の看板を背負わされているが、笑いの原理が「暴れる」「叫ぶ」「裸で変なポーズをする」「やっぱり暴れる。そして叫ぶ」など比較的単純なものも多く、ひょっとしたら2歳児や70歳の老人も笑うのではないかと思わせるのがまたすごい。個人的には生徒が家庭教師にフロントネックで仕留められるだけのコントと、漫才師風情がストリートミュージシャンにツッコミを入れるコントが好みだった。
なおテンションが上がった私は、終演後にジャルジャルTシャツを購入。お笑いライブでTシャツを買うなんて神奈月以来のことだ。つまり結論としては、ジャルジャルは神奈月以来の才能ということです。