世界キワモノ演芸2010!(北沢タウンホール)

吉本のアングラ芸人が澱のように固まるイベントが、黒社会との誘惑を断ち切ってルール改定したことで(これまで6割は認められていた局部露出が完全厳禁、体内から液体の放出はNGなど)、ほんのりメジャー感をただよわせて今年も開催される。
期待のRGは、ボリュームある金髪のカツラ、濃い髭剃り後、革ジャン、ジーンズ姿で登場し、今、女子高生の着うたランキングでトップを突っ走っているジョージ・マイケルの「Faith」を完コピ。この日のために人体改造して蝶番を入れたのかと思うほど、膝が『激烈バカ』でしか見たことないスピードで左右にカクカクと動き、サビではサングラスをずらして瞳を覗かせるサービスも。当然のように勝利して2回戦へ駒を進めると(どうでもいことだがこのイベントはトーナメント制だ)、左半身がKONTA・右半身は杏子という生物学で言うところの雌雄モザイクのコスチュームで、「瞳を閉じておいでよ」にのせた「下北あるある」を熱唱していた。まさに『アメトーーク』で取り上げられたタイミングも手伝い、追い風がビュンビュン吹いて場内は爆笑。かと思いきや、どれも30代以上にしか分からない素材のため、この期に及んでもウケ具合は相変わらずほどほどだった。すごい男だ。
さてRGの2回戦を見届けると私は仕事の都合で中座したので、この後RGが何を仕掛けたのか、トーナメントがどうなったのかを知らない。ただ「Faith」のPVを見直して知ったのは、「そんなに膝カクカクいわせてねーじゃねーか」ということだ。