吉田修一『ランドマーク』(講談社)を読む。「村上龍氏絶賛」と銘打たれた帯のコピーは以下の通り。
「倒壊の陰にある希望、裏切りと同意語の救済。
閉塞と共存する解放、虚構に身を隠す現実。」
コピーライタースクールだったら確実に補習を5000時間は強いられそうな、わがままきわまりない文章。当然本の内容と何一つ合致していません。
「村上龍は同本を読んでいないのでは?」という認識はまだ甘い。あらかじめ用意してあるフレーズを一ついくらで販売していて、編集者が適当に見繕って購入したのではないか。
もしくは帯コピーありきで、吉田修一に「こんなの書いて」という発注があったような気もする。