写経のアルバイト、雇用主募集中

6月以以来、どういうわけか仕事の発注がばったり途絶え、最近は半無職状態の私だ。家で穀を潰してるのである。くすぶっているのである。
その不安を紛らわすため、日々、ドトールコーヒーで図書館の本を読むのだった。
こういう時、経済学理論の本に目を通すと、目からウロコの至言が埋もれている。
たとえばマルクスが『資本論』で語るには、
「給与を授かる労働に従事しない生活を送る限り、貯金は減少する」
かって私はこの理論に懐疑的な立場を貫いていたが、今は素直に頷ける。正しい。はたまたケインズは『雇用・利子および貨幣の一般理論』でこう主張した。
「月の収入が家賃を下回った場合、生活は逼迫する」
20世紀初頭にこれほどの理論を構築していたとは……古典派経済学も侮れない。また『不安の概念』における哲学者・キルケゴールの見解。
「当面の現金収入の見込みがない者は、グラスビール500円の飲み屋に入店する勇気を失うだろう。やがて彼は自炊に溺れ、冷蔵庫の野菜室が充実するのだ」
キルケゴールデンマークハローワークに通っていたのだろうか?そしてデンマーク離職票を提出して、3週間に1回、デンマークの失業認定を受けていたに違いない。最後に聖書「マタイ伝」の一節を。
「仕事がない時って梨が旨い」
旨いんだこれが。俺もおまえもカロリーゼロだみたいな共感覚えて。また近所の八百屋で3個100円で買ってるから、どんどん剥くスピードが速くなっちゃって。
梨が旨いんです。

昨日、岡村靖幸『Me-imi』を買う。岡村ちゃんですら働いてるか?