世界の中心で、「グヤジー」と叫ぶ。

今週の「週刊現代」に掲載された、東海林さだお「サラリーマン専科(第1741回)」がえらいことになっている。
舞台は居酒屋。縞スーツと無地スーツの若いサラリーマン二人が討議している。
縞「世界は愛なんだよ。愛が全てなんだよ」
無地「いやちがう!大切なのは自分なんだよ。じぶん」
そこにからむ泥酔したオヤジサラリーマン。
「なーにいってんだいニーチャンたち。すべてこの世は色と欲!」
酒を持つ彼の手は小刻みに震えている。その証拠に「プルプル」と「小学生のためのマンガ入門」で教わった擬音が。
さてここまでが11コマ中の10コマだ。この展開ではたして収拾が着くのだろうか?
そして最後の1コマで、各サラリーマンに矢印を用いて作者から説明が施されるのだった。
縞には「←セカチュー」、無地に「←ジコチュー」、オヤジに「←アルチュー」






あ! 写したあと、思わず幽体離脱してしまいました!
ここには表現を巡る攻防は何ひとつない。存在するのは、作者の”手癖”のみ。
なお同雑誌で連載されている柳沢きみお「新・特命係長 只野仁」も同類の手癖マンガだが、その量は毎週14ページにも及ぶ。マンガ描くのに延髄しか神経を使わない柳沢きみお。マンガ執筆はボケ防止のリハビリとしか考えていないと思う。