キュートン(シアターモリエール)

キュートンファミリーが次々とドン滑り芸を披露する“ドンペリ”コーナーのインパクト強し。とりわけ絶好調だったのは、登場するたび整合性の欠片もない独りよがりコント(それも8割が下ネタで構築)を振舞い、「うわー」と叫びながら退場していくおかっぺ。舞台下手の客席で見ていると、固まった笑顔で去る様はベンザブロックCMの空飛ぶ森口博子を思わせた。きっと二人ともあのまま宇宙へ向かい、やがては塵となるに違いない。

カリカ家城曰く「同期の三瓶がいなければもっと注目されていた」というおかっぺであるが、どう見ても同じ地平には立っていないだろう。あのドテラは朴訥ではなくて、家で延々とテレビ見てる不登校児の象徴である。おパンツ! カルパッチョ固め! だからこのギャグはいつ使えばいいのだ。