ビーニコード(baseよしもと)

大阪に行ったついでに劇場へ。千日前でプラスマイナス・兼光君が天売りしていたのでチケットを購入した際、つい昨日の酒が残っていて若干テンションが高かったため、「『ぴあ』のお笑い芸人100特集、アンケートありがとうございました。あれ、僕が担当したんですよ」と挨拶してしまう。
「あッそうなんですか、じゃあ1人で100組選んだんですか?」と優しい返事に、朝の迎え酒が騒いだのか、「そうですそうです僕が1人で」と頷くが、顔を上げると相手の目は疑惑で澱んでいた。よく考えると「お笑い芸人100」がネタになった『10カラット』の関西の放送は昨日だったはず。”テレビを見た事象をテメーがやったと思い込んじゃう困った、ああ本当に困った君”として映っている可能性は高い。
10分前まで赤垣屋で飲んでいた黒ビールも手伝い、動揺した私は、「いやッ、その、うッ上木総合研究所に謝っておいてください」としどろもどろで言葉にしたが、気まずい空気に耐えかね、目の前の芸人のレバーにソバットをぶち込んで逃走。日本海沿岸で顔を変えてしばらく暮らした。
さて肝心のライブで印象に残ったのはジャルジャル。あの連投が効かなそうなスタイルながらbaseでポジションを保っていることを不思議に思っていたら、コントにくわえて滔々と嘘をつき続けるトークが面白くて納得する。普通片方がボケるなりウソをつけば片方がツッコむのが定石だし、ケンドーコバヤシとお〜い久馬が並んだとしても若干嘘とボケの強度に濃淡が現れるというのに、ジャルジャルは同質・同級の嘘つきが二人並んでいるだけ。今後ジャルジャルがコンビ名を変更しようが、コンクールで優勝しようが、解散しようが驚かないと思う。全部ウソだから。