M-1直前!! 漫才の祭典!(ルミネtheよしもと)

12組の芸人がかなり洗練されたネタを披露する高値安定型イベント。パンクブーブーとPOISON GIRL BANDに復調の気配を感じた。
しかし高値安定の中で一組激しすぎる乱高下を描いていたのが中川家。浅草で2本漫才をこなして渋滞の道をたどってきたと語る礼二は、疲れがピークに達したのか、バブルとバブル崩壊といざなぎ景気を行ったり来たりするような恐ろしいテンションに。本筋とは関係なく落語家口調を真似していたあたりからなぜか内部に秘めていた拳銃が暴発して、事務所批判や、おウチレスことKOJIKIの悪口を笑いのフェアラインぎりぎりに落とす落とす落とす。一部はファウルどころか自軍のベンチに平気でぶちこんでいた。どこからでも落とせるスキルがあるのをいいことに、自由気ままにストレスを舞台でぶちまける礼二を、剛が本気でなだめ、拝み、苦んで、最後はキレかかる始末。あんな狂気スレスレの漫才、めったに見れるものではない。
思えば剛が「薬飲め!」と注意していたが、礼二はノイローゼというより「漫才障害」である。語感を頼りに漫才病棟(ビートたけし・著)に通っても、病をこじらすだけだろう。