シティボーイズミックス PRESENTS「モーゴの人々」(天王洲 銀河劇場)

毎年会場に足を運び、毎年笑い、毎年バカバカしくて何も書くことがないシティボーイズのゴールデンウィーク公演の楽日へ。今年もとりわけて書くことはない。大笑いしたのはリストラされた社員が自棄になって暴れる宇都宮さんのコントと、よく意味が分からない門のコント。後者は最後を飾るはずなのに、いい大人がミュージカルの真似事をして騒いで収拾がつかないままに暗転。そのいい加減な幕切れにしびれる。信用できない情報筋から聞くところによると、今年の公演はいつにもまして初日が至らない出来で、日を重ねるごとに完成度が上がっていったとか。つまり十数日もかけて最後の最後にたどりついた”くだらなさの絶対零度”があの暗転する瞬間だったと思えば気分もよくなるではないか。
なお楽日ということで作・演出を務めた大人計画所属の作家・細川徹も挨拶するため舞台に登場。キャップにだらしないチェックのシャツの着こなし、全身を貫くヘニョヘニョした態度が凍りつくほど宮藤官九郎に似ていた。
なんかさ。ほら。そういうのが大人計画の絶対零度じゃないかと、私はおこがましくも思うのだった。
いいじゃない。大人ならそれで。(うろ覚えすぎる松尾スズキ文体)