イナゴの大群に襲われてもエクササイズを止めないビリーズブートキャンプ

ふとテレビのスイッチをつけると、『とくダネ!』に来日した「ビリーズブートキャンプ」のビリーが出演し、レギュラー陣と共に汗を流していた。トレーニングウェアに着替えはしゃぐ佐々木恭子や笠井伸輔、ジョブには加わらないがスーツ姿で座ったまま上半身だけ動かす眞鍋かをり、照れくさそうに同調する岩上安身、その隣でリズムに乗りきれない前田忠明、腕を組んで距離を置く小倉智昭。テンションが上がった前田と岩上は思わずハイタッチ。カメラに向かって「パワー」だの「トライ」だのまくしたてるビリー。最後はみんな手をつなぐヴィクトリーで大団円。
その一連の光景は、油絵にしても映画のラストシーンでスローモーションにしても大きな写真にして喫茶店の壁に飾っても収まるぐらい、あまりにも完璧すぎた。たぶんビリーは『とくダネ!』に出るため来日した、というより、この番組に出るため、この世に生を預かり、トレーニングを開発し、成功の路を歩んできた気さえしてくる。今日をもって、ビリーズブートキャンプは結審するのだ。
そしてビリーズブートキャンプが不在の中、起こる出来事を予想したい。1ヶ月後。過酷な運動に対して「これって○○ズ(自分や他人の名前)ブートキャンプだよな」という軽口が、芸人発信で囁かれるようになる。2ヶ月後。これも芸人発信で「ビリーズ○○○(自分や他人の名前)キャンプ」とひねりが加わる。3ヵ月後。「ビリーズブートキャンプ」を模したAVが出回る。例「ビッチズブートキャンプ」「ビリーズブートファック」「ビリーズうんこキャンプ」「ケッログコーンフレーク」「ビリーズ親子どんぶり」「黒人と乱交」。半年後。さらにすごい軍隊用トレーニングが登場。暗渠の中を匍匐前進すると上から先輩が小便をかける、フランス外人部隊の歓迎みたいなやつ。1年後。小倉が週末を利用して海外でアスリートと会ってきた自慢をしている。ビリー以外のアスリートと。