東京コントメンvol.1(タイニイアリス)

THE GEESE、ラバーガール、チョップリンなど、実力派コント師が新宿3丁目の小さな劇場に揃い踏みし、ひっそりと行われたしんみりと豪華な地下ライブ。新人発掘コーナーに登場したおそらく舞台経験数回の若手が、未熟さを隠すように暗転しまくりのコントをしていて不思議な郷愁を覚えた。昔はこういう若手がたくさんいたのだ。行先知らずの巨艦「キングオブコント」が出航した今、コントはあたかも漫才の対立軸のように捉えられがちだが、よく考えるとコントには「お笑いを始めたはいいけれど漫才ができない新人たちのセーフティーネット」という重要な機能があるのである。
そんな事をぼんやり考えてると、夙川アトムが出てきて業界人コントで爆笑をかっさらっていた。どうも配られたチラシから推測するに、この人もともとは関西で演劇系のコントユニットとして活動していたらしい。なんのセーフティーネットに引っかかって今に至るのだろう。ティーフセのネットー(業界用語変換失敗)。