第一回ギャグ漫画家大喜利バトル(阿佐ヶ谷ロフトA)

komecheese2008-07-30

世間では「画力のある者が大喜利を制する」と囁かれ、先日の『ダイナマイト関西』大阪予選では和田ラヂオが優勝。そんな矢先にギャグ漫画家による大喜利イベントが行われるのだから「これは大喜利界に地殻変動が起きるのではないか?」という予感が満ちるのも無理はないだろう。もちろん現代マンガに精通していて定期的に読んでいるマンガは北見けんいち先生の『元気くんPART4』(東京新聞日曜版に連載中)だけの私も、マンガ好きの猥婦から「日本ギャグマンガの最高峰は岡田あーみんの『お父さんは心配性』」という極秘情報を仕入れて、阿佐ヶ谷へ向かった。
会場には主催者であるおおひなたごうとそのマイミク7人が集い、戦いは開幕。大喜利バトルのルールは対戦形式、ロストポイント制、判定制度など、全てが清々しいほどに『ダイナマイト関西』とビタ一文変わらず、唯一違うのは締め切りを抱える職業の業なのか、1問5分の試合時間が非常に正確なことだけだ。
はたして行われた大喜利はびっくりするほど普通の面白さだった。発想が面白ければ画がなくても面白いし、発想がつまらなければ画があってもつまらない。それだけの話なのである。実際に決勝戦のうすた京介vs辛酸なめ子で、うすたは画を使わない回答で優勝をものにしていた。今回、私が学んだのは「マンガ家は絵を描くのが早い」「おおひなたごうは笑いに対する思想がマッチョ」の二点である。
イベント終了後、回答が気になった上野顕太郎の『星降る夜は千の目を持つ』を物販コーナーで購入して帰路につく。しまった。エンディングでは第二回を開催する機運が高まっていたので、アンケートに「次回はぜひ北見先生の参戦を!」と書いて渡せばよかった。今週の『元気くん』なんて、1コマ目は「ミーン ミーン」の鳴き声が響く青空、2コマ目が少年と少女による「もうすぐ夏休みだ。ワーイ」「うれしいなあっ」の会話で、この展開から5コマ目には公園の遊具にしか見えない物体がタイムスリップしてるんだから。