LIVE! 潜在異色(せんざいいしき)〜見せたことない見せたいワタシ〜(シアターブラッツ)

夕方、新宿に着いたので、30分500円のワンコインライブを見ようとルミネtheよしもとに赴くと、7Fのフロアには人がひしめき、一部が階下の無印良品に振り落とされている。人ごみをかきわけてカウンターまでたどりついたところ、そこにはあろうことか「完売」の表示が。ワンコインライブといえば、村上ショージ師匠が独演会を行っても50人も集まらない時間帯である。もしかするとカリカ家城が定期的に行っている演説会「私とおっぱい」「私と酒」が着実にファンの心をつかんで、今月の「私とウンチ食い」でついに大ブレイクを果たしたのか? と思ってスケジュールを確認したら、「1分ネタ祭り」の出演陣の中にはんにゃの名前があった。たった1分の出番でこれだけ人を集めるのか! もう時代ははんにゃだ。はんにゃの横にあった「暗黒天使」「2700」「パンプキンズ」の若手の名前なんて忘れて、これから私もはんにゃのことだけ考えて生きていこう。
衝撃を覚えながら、売れてる芸人が新しいスタイルを披露するライブ「潜在異色」に向かうと、6公演あるうち、オードリーが参加する公演だけ早々と売り切れてしまったらしい。もう時代ははんにゃとオードリーだ。1分ネタ祭りではんにゃの横にあった「サカイスト」「ルート33」の名前も忘れて、これからはんにゃとオードリーのことだけ考えて生きていこう。
さてはんにゃもオードリーも出ない「潜在異色」は、南海キャンディーズ・山ちゃんが落語「子ほめ」をかけたり、ロンドンブーツ1号2号・亮が椿鬼奴を相手にフリースタイルの大喜利バトルに挑戦したり、チケットが3700円もする割には、ルミネの22時台・プライムライブで1500円で見られるような雑味あふれる内容。ただ群を抜いて素晴らしかったのがサンドウィッチマン・伊達で、「桃子はバナナをほおばった」「弁当はウィンナーとおいなりさん」などエロい文章が書かれた書面を客席に配り、女性客に朗読を強要する鶴光イズム・マン開の行為に及んでいた。ライブの副題は「見せたことない見せたいワタシ」だが、これだけ他人に見せて得しない舞台も珍しい。
帰り道、私ははんにゃとオードリーのことをつい忘れて、「それにしても家城の演説会「私とウンチ食い」って一体何を喋ってるのだろう?」と考えていた。