東京大喜利倶楽部 一夜限りのトーナメント(シアターモリエール)

コンテスト限定でお笑いに盛り上がる連中を虫のように見下しているのに、大喜利のトーナメントと中津川弦の浅草熟女ライキングだけは熱い血がたぎってしまうシダ植物の価値もない私。ご無沙汰している東京大喜利倶楽部がワンナイトトーナメントを開催すると聞きつけて、肩をすぼめて会場の席についた。
一部の若手は予想通りの大喜利力で、ライス・田所の知能犯的回答、スリムクラブ・真栄田の回転数と爆発力、マヂカルラブリー・野田の神秘性はネタの色と違わぬ面白さに。その中で正反対の光を放っていたのが博多大吉で、なぜか開戦前夜の零戦乗りのような殺気ある目つきで登場すると、「義理のお父さんをポップに言ってください」のお題に対して「1up」「フェイクダディ」「回転寿司のプリン野郎」など、嘘偽りなく10秒に1度答える確変モードに。自身の回答で起こした笑いが残る中、次のフリップをめくる中堅を初めて見た。その戦いで敗北しても、審査員を務める芸人を指差して「こんな奴らの審査じゃ納得できねえ」「優勝は実質オレ」のプロレスノリで一歩も下がらない。これは想像に過ぎないけれど、昭和プロレス芸人の大吉のことだから、待ち時間にその日発売した三沢が表紙の週刊プロレスを読んで気分が昂ぶったのではないか。あの時、シアターモリエール博多スターレーンに変わった。(確証ゼロの推測が暴走)
さて決勝はPOISON GIRL BAND・吉田と椿鬼奴の同期対決に収まり、この日7割は面白い回答をしていた二人なのに優勝を決める最後の答えだけスベるハプニングが勃発。そういえばイベントの第一試合に登場したゆったり感・中村も見事にスベり倒していたので、最初と最後だけスベっていたことになる。あの時、シアターモリエール博多スターレーンに変わった。(オチが見つからないので幻覚を再録)