中川家の立ち話7(シアターモリエール)

中川家によるトークライブのシークレットゲストに招かれたのはメッセンジャー・黒田。母親が関心を持つ宗教の話、東京のワイドショーで果敢に攻めた話、ギャロップ・毛利のイキリ問題児話、そして終盤デザートのような顔をして当然のごとく出てくる貧乏話などなど、1時間あまり、延々と圧倒的に面白かった。在阪の屈折を笑いに落とし込む話芸の”毒”は小籔千豊によく似てるが、小籔のそれが周囲の気分を一瞬にして害する神経ガスならば、黒田の毒性は土壌に1000年残留する固体のよう。あの環境を破壊しかねない悪意がどこで笑いに化学反応してるのか、冷静に考えると実に不思議だ。昔、大阪でやっていたメッセンジャー・黒田とブラックマヨネーズ・吉田のトークイベント「まっくろ」が笑いゼロだったとしても、私はもう驚かない。