東京シュールベイビー〜しずるになりたいGP〜(北沢タウンホール)

ユニット「東京シュール5」のしずる不在の枠を大勢の若手で埋める人海戦術ライブは、POISON GIRL BAND・阿部がこれを絶好調と呼ばずして何を絶好調というのかというぐらいに絶好調。上半身の衣料を根こそぎパンツインさせるアグレッシプな奇行は毎度のことながら、6日ぶりの仕事で声がほとんど出ず、ゲームに使用されて床に落ちたブルーベリーを片っ端から食べ、目隠しのアイマスクをずらすギャグを延々と繰り返し、その「目隠ししたまま相方と声をかけあい手探りで抱き合うゲーム」では、目を覆った状態で客席に向かって滑り込むようなダイブを敢行。最前列に座っていた私のすぐ近くに飛び込んできたのだが、藤波のドラゴンロケットを食らう長州の気持ちが少し理解できた。
そしてエンディングでは「阿部ちゃんがやりたいと言うんで、年内に1000人規模の会場でライブできればと思ってます」と発表したカリカ・家城に続いて、阿部も「イベント名は『返金不可』にしますから」と宣言。いよいよシュールから脱皮してゴリゴリの自由に到達した阿部。ライブはセックスもドラッグもフリーになるウッドストックの光景しか思い浮かばない。