第6回THE GEESE単独ライブ「Alternate Green」(シアターモリエール)

目の前に素子がいた。
ギースのライブに行くと、私の前席が大林素子だったのである。お笑いライブで素子に遭遇するのは、それほど驚くことでもない。
しかし去年ギースの単独に行った時も、私の前に素子が座っていたのだ。
これは何かの運命だろうか? 年1回、ギースの単独で出会う彦星と織姫。もちろん私が彦星で、素子はスケールが大きなミルキーウェイである。
しかし素子の広い背中を眺める私がディスティニーを感じても、向こうからすれば「2年連続で私の背中を睨みつけるせむし野郎」以外の何者でもない。
そんなことを考えていると、素子はシャープな動きを見せる高佐を見ようと前にのめり、随所でカラカラと笑い、舞台が終わると楽屋へ挨拶に行く準備なのか、結んだ髪をほどいていた。
後日、素子のブログを見ると、最近古傷の膝を手術し、退院したその足で松葉杖をついてこのライブに駆けつけたと報告していた。
そう。素子にとっての銀河は、他ならぬザ・ギースだったのである。
素子――

なにこの文章。単独はセットを駆使した「大人の階段を登る」コントが面白かったです。