RGvsハブ 〜ジャッジ・熊谷〜(シアターD)

”カリスマ・カリスマ・カリスマ”レイザーラモンRG(赤褌)と”天才・天才・天才”Bコース・ハブ(肌色のブリーフ2枚重ね)がおのれの肉体だけを使って100本勝負を展開する狂気の祭典が、キャベツのおいしい嬬恋村、そしてSMAPですら渡航を断念した上海での対戦を経て、再び聖地・シアターDへ。
今回も『真矢みきになりきって何かを勧める対決』『お互いの性器をdisる対決』『シアターDを膣内に、ジャッジ熊谷を卵子に見立てて、どちらの精子が先にたどりつくか対決』『プリマドンナ対決』『ポッキーチキンレース対決』『ハートのAが出てこない対決』『天狗の一生対決・結婚式編』などなど盛りだくさんの死闘が繰り広げられた。
さらに今回は前方の客席3列を取っ払って、闘いの稼動域を拡大。『ドリフト対決』ではRGが客席にダイブするとハブがル・マンの観客のように巻き添えを食らって客席の壁に衝突し、その他の対決でも何かスキがあれば壁にジャンピングニーをぶちかましたり、ぶつかった反動を利用して技のパワーを増大させたりと、壁をプロレスのロープさながら使いこなしていたのだが、それが悲劇を生むことになろうとは・・・。
あれは対戦も3時間を越え、ちらほら終電を気にする客が帰り出した23時過ぎのこと。
『ハイパーウルトラバイオレンス・ガチョーン対決』で、ハブは壁に猛スピードで向っていき、ぶつかる瞬間身を翻して断末魔の虫のように「ガチョン」をヒクヒク繰り返す技を披露すると、爆笑をかっさらって圧勝した。これに味をしめて次の対戦『ハイパーウルトラバイオレンス・アイーン対決』でも当然のように壁に突進していく。すると次の瞬間、「グコッ」という鈍い音が聞こえると、『めぞん一刻』でしか見たことのない巨大な壁穴が出現していた。
会場を埋める50名強の観客は、女性客のハイヒールを奪ってヒールと靴底の間に己のアゴをずいずい押し込むハブを見ても、『たけしになりきって軍団の芸名をつける対決』でRGから「石田三アナル」を命名されても、冷静でいられた酔狂な人間ばかりだ。しかしその光景を目にして、いよいよ「こりゃいくらなんでもやべーだろ」と大きなざわめきが漏れ始める。
それを見ていた後攻のRG。「さすがにかぶせはしまい。いや、かぶせちゃダメだ!」と全員が心の中で祈る中、迷うことなく壁のクレーターに向かって体当たりし、こう絶叫した。
「この穴を作ったの、ハブだけやないからな!」
湧き上がる感動。巻き起こる拍手。
その拍手の渦の中心にいるRG&ハブは心ここにあらずという虚ろな瞳で壁穴を見返すと、次に用意されていた対戦『ハイパーウルトラバイオレンス・ウンチョコチョコチョコピー!対決(吉本若手芸人・GO!皆川による国民的ギャグ)』に挑むのであった。
夏のクレイジーカーニバルとして定着しつつあった嬬恋決戦でも「不審者がプールで暴れている」の通報を受けたホテル側から度重なる勧告を受け、上海決戦では国交の悪化を懸念した外務省が中止への追い込みをかけたと聞かなかったり耳にしなかったりするこのイベント。勝手に聖地と読んでいるシアターDでも施設を破壊してしまい、次はどこの会場、もしくはどこの国へ向かうのだろうか?
ちなみに穴の画像はこちら。「穴でかいな」より、「なんでRGはミルコ・クロコップみたいなパンツをはいてるんだ?」の感想を強く抱く。