ブーケを使って花電車に挑戦する結婚前夜

映画を語るということ。
ハングオーバー」を見たのである。独身最後の夜、ハメをはずすべくラスベガスへ繰り出した男たちの話。朝を迎えれば豪遊した記憶をすっかり失っていて、調べていくにストリッパーと勢いで籍を入れてたり、虎を盗んでいたり、あとなんだっけ、クラスで飼ってるウサギに餌をやらなかったり、仏像をクンニしたり、勝間和代にテキサス・クローバー・ホールドを極めたり、そんな最低最高の行動が明らかになるにつれて観客が爆笑するのだった。
さて有楽町の映画館に向かったところ、私の後ろの席が男2人と女2人の4人組。会話に耳をそばだてれば、男は景気よさげな50歳ぐらいの自営業者で、女は銀座に勤めるホステスの模様。おそらく同伴である。
そして映画が終わってトイレに行くと、その男2人が並んで便器に向かって用を足していた。
「この映画、こないだの夜を思い出しますな!」
評論とか分析とか感慨を超えて「映画を語る」とはこういうことなんだな。