神奈川芸人vs千葉芸人(浅草花月)

方言や県民性に惹かれる性嗜好のため、神奈川県出身芸人と千葉県出身芸人が鎬を削るイベントへ足を運んでみる。「茅ヶ崎駅で見かける徳光和夫の表情はほとんど薬座」(囲碁将棋・文田)「幕張本郷にあるラブホテル「UFO」は満室になると、建物がちょっと浮く」(グランジ・五明)「神奈川出身の著名人といえば、「うちのタマ知りませんか?」のエンディングテーマを歌っていたくま井ゆうこ」(Bコース・ナベ)「自分の高校時代の保健の先生がゆうたろうの妹」(ファットボーイ・ファイティングトーマス)など、逐一タメになるゴシップが満載で大満足。最後は綱引き対決になだれこみ、千葉芸人に軍配があがった。
さて話は唐突に先日へと飛ぶ。私は知人を介して知り合った某企業の美人広報と飲む機会にありついた。会話の最中、「中学時代、年上とつきあっていた」というフレーズを何度も耳にしたので、酒の力を借りて聞いてみる。
「あの、こんなこと聞いていいか分からないんですけど、××さんっていつバージン失ったんですか」
「14歳です(毅然と)」
「えっ、14歳。ってことは中学生で?」
「普通じゃないですか? 中学の時なんて私ヤリまくりでしたよ」
「槍・・・。幕・・・」
「そういう鈴木さんはいくつなんですか。童貞喪失したの」
「その僕は・・・あまり早いということはなくてですね・・・どちかかというと遅い方で・・・二十(店内の音にかき消されることを祈って声のツマミをしぼる)」
「二十? 結構遅くありません?」
「三なんですけどね(精一杯の明るさで)」
「えっ? えーっ! そんな人いるんですか! 学校、共学だったんでしょ! 共学だったら普通ヤルでしょ!!?」
「それがその・・・家庭の事情とかいろいろありまして・・・今考えると親も反対してたのかな? なかなかヤレなかったというか・・・」
「きも! きも! 気持ち悪い! やだ。信じられないし痛いし怖いですね!!!」
無言。悔悟。成仏。暗黒の青春を通過し、なんとかオソソにありつき、運よく結婚もして、童貞問題から解放されたものと思っていたのだが、人生ヤリまくってきた美人広報に、童貞喪失の遅さについて百度ディスられると、いまだに絶望の切っ先にすら立つ瀬が1ミリもない現実を叩きつけられた。
さて何でこんなこと書いてるかというと、私が神奈川県出身で、彼女が千葉県出身なのである。タコ殴りのボコ殴りで千葉の圧勝。やはり神奈川の惨敗だ。
しゃくりあげながら号泣して家に帰り、事情を説明すると「なに泣いてんのよ! 千葉の女なんてみんなヤリマンなんだからしょうがないでしょ!」と岩手出身の猥婦に一括された。なんですかこの話は。