ことぶ季寄席(浅草・ことぶ季亭)

浅草のはずれにあるマンション一室を改築した寄席で行われる、秘密結社的寄席へ。三遊亭白鳥が二席。仙台を舞台にした古典落語「ねずみ」が銘菓「萩の月」の味の秘密にリンクしていく一本目のネタを見て、この人は天才じゃないかと真剣に思う。
そして二本目は「新しく作って大きい舞台でかけるネタは、こういう秘密クラブのような場所で試しておくんですよ。スベっても傷が浅いですから」と数日後に控えたSWA公演への練習台であることを堂々と宣言。いかにも練ってきたギャグがスベっては「あんまりウケないですね! これやめとこう」、アドリブの箇所が思いがけずウケては「意外に反応がいいな〜。採用します!」といちいち口に出して、新作「彼女はボンドガール」(想像タイトル)の微調整に余念がなかった。まさに落語版プレビュー公演。ツアー初日の厚木市文化会館。勝負デートの前日に向かう風俗。