サタデーナイトネタライブ(5upよしもと)

仕事で大阪へ行ったついでに、強引に劇場へ立ち寄る。昨年末の『オールザッツ漫才』も未見のまま(私の知らない間にアイロンヘッドがブレイクしていないか不安だ)、一年ぶりに覗いた若手発・中堅着のライブは充実の一言で、どういうわけか特に若手は昭和テイスト満載だった。
中張又張はピンクレディーの「透明人間」に合わせて踊り、矢野号は「猪木に辛く、馬場に甘い力道山」を何の迷いもなく演じ、シンクロックのツッコミの女の子は70年代の学生運動の闘士のような雰囲気を発散させ(平成生まれらしい)、ポラロイドマガジンのラップは「和歌?」と言いたくなるほど古色蒼然としたフロウで、挙句の果て、ピン芸人・堀川絵美は「昭和な声楽の教師」というそのもののネタをやっていた。どこへ向かってるんだろう大阪の若手は。定期的に足を運ばなければ。
さてこの日一番の問題作がウーマンラッシュアワー中川パラダイスがブリブリ病にかかるという漫才で、10分弱のネタ中、中川は延々と「ブリブリブリブリ」と唸っているだけ。私が今まで見たウーマンラッシュアワーの中でダントツに面白かったのだが、客席は週明けに降る雪を先取りしたかのように深々と音を吸収していた。どこへ向かっているのだろうウーマンラッシュアワーは。私は東京に帰ったら、「たまたま見た若手でな、名前も何も知らなかったねん、でも、あ、これ俺だったらM-1の決勝に行かすな、と思ったわ。そのコンビ、ウーマンラッシュアワー言うんやけどな」と紳助口調で語ろうと思った。その数時間後には緊急記者会見を開いて頭を下げよう。