アイドル寝起き急襲を家宅侵入罪として再逮捕

笑いの教科書・30ページで指導されている反復の技法。
うけたギャグを再度繰り返し、忘れかけたタイミングで軽いアレンジをくわえてもう一回。4度目は相手も警戒しているのため、全く異なったバリエーションで差し込む。これは笑いの基本である。しかしこの法則を誤ったのが、田代まさしであった。
本来ならば、まずは盗撮で逮捕。2度目もまた盗撮でおロープ頂戴。3度目に高性能レンズの密輸で関係者が芋蔓式に洗われる中、足がついてやっぱり逮捕。そこで世間が「次も盗撮で捕まるぞ!」の空気になった時、ようやく満を持して覚醒剤不法所持であろう。
しかし田代は2度目からいきなり、のぞき容疑で家宅捜査→覚醒剤さんがこんにちは!(昔、マーシーがパンツを脱がせる表現として好んで使っていたメタファー)を繰り出してしまった。勝手にハードルを挙げておいて、3発目は軽い人身事故という納得がつきかねる結果に。そして4発目が再び覚醒剤の所持では「もう、それ見たって!」と言わざるをえない。
世間が田代に感じているのは義憤ではなく、バラエティタレントとしての仕事を完遂できなかった苛立ちなのである。