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あまりの豪華な布陣にくらくらして、思わず会場に駆けつけ当日券を購入。しかし面子ほどにはインパクトに欠ける内容だった。一番出来がよかったのはタカアンドトシ
レギュラーの人気にはすさまじいものがあって、「あるある探検隊」もいちいちマイナーチェンジを施しているため、飽きずに楽しめる。とはいえ薬の服用が効いて筋力もつき、記録がぐんぐん伸びている状態が今であるような気も。早く「あるある探検隊」を手放さないと、そのうち副作用に襲われる予感がしてしまう。実際に松本の腹回りはずいぶん膨張してはいないか?
そして個人的に舞台から目が離せなくなったのは、友近のウインナー店頭販売員ネタ。ラジオでケンドーコバヤシに「あのネタ、地味すぎるからうめだ花月で全然ウケへんやん! やめときって!」と注意されても、「あれ私好きなんです。だからやめません」と宣言していたネタで、噂通りおそろしく地味。地味を通り越してアイスの棒に岩塩かけてなめているような味。
しかし静かな観客を前にネタを演じる友近は、「やっぱりうけへん。まずい!」と焦る様子もなく、かといって理解不能な笑いを提供しては客を突き放すのが至上とでもいった勘違い風情でもない。自分が面白いと思うことをただただ淡々とこなす佇まいは“芸人”としか表現しようのないオーラを発しているのだった。すごい、と息を飲みつつも笑うところはほとんどなし。深すぎる、友近。はたまた舞台を去り行く背中はケンドーコバヤシが「カナダ」と例えたように大きく映った。深いだけでなく、広い。