み〜んな、よしもと(シアターサンモール)

関東・関西を問わずイキのいい吉本興業若手を集めたショーケースライブは、さすがに選ばれて上京した関西勢が力で圧倒。

初めて生で見る南海キャンディーズはやけに高い二人の背丈が迫ってきて、気持ち悪さと不条理感の波にさらわれる気分を味わう。千鳥はくだらなさの極北・もしくは悪ふざけの北アイルランド“趣味が中世ヨーロッパ”ネタ。テレビで見た時から「なぜこのネタを思いついたのか」「どうしてまた舞台でかける気になったのか」「これを面白いと思う自信はどこから来るのか」と頭の上をでっかいクエスチョンマークが軽く500はよぎっていったが、目の当たりにすると方向転換前のIRA級の破壊力。今考えるとこの2組は週末に迫ったM-1準決勝の最終調整だった気もする。

一方、同じ環境だったPOISON GIRL BANDは飄々と“新宿で俺は目をつぶらない”ネタ。というか与太。今年の前半はありネタをこなさないことに心血を注いで笑いの精霊から見放されているように映ったが、久々にバカの発想が完全復活モードに。そして相変わらずツッコミの吉田はネタ中に左の二の腕を触りすぎ。あの無機質感からして、ネタが詰まったら腕をスポッと取ってごまかそうとしているに違いない。もはやIRAを越えてコブラの世界。