7じ9じ(ルミネtheよしもと)

笑い飯麒麟を目当てにチケットを購入していたら、タカアンドトシが代演で登場する嬉しい誤算に。タカアンドトシは普段よりぐっとテンポを抑えて、M-1に向けて馬体重を最終調整している感じ。上手さと安定感が見え隠れした笑い飯には理不尽な寂しさを覚える。
それより何より中川家である。M-1グランプリ決勝進出で場内の期待値が膨れがった二組よりも、はるかに大きな笑いをかっさらっていってしまった。中田カウスの至言「漫才とは二人の仲を見せつけるもの」を体現するような舞台で、剛が好き勝手なことを呟いては、礼二も思いついたモノマネを投入とやりたい放題。ギャグの速さや馬力を競う若手に対し、持久力や投擲の距離で勝負するような漫才で、テレビのネタ番組では伝わらない笑いに思わずうっとりする。
新喜劇では東野幸治がヤクザの組長、その手下役としてほっしゃん。ジャリズム山下が登場。やりにげコージーファミリー勢ぞろいという奇跡の配役に場内は色めきたち、ウェイブを200往復にスタンディングオベーションを朝まで敢行する。ついでに出て来いJ(杉作J太郎)! 私服のままステージに上がって来いJ(杉作J太郎)! 役者もJへの想いで頭がいっぱいになったのか、セリフ噛みが途方もなく連鎖する惨事に。終演後、退場するどの客も「噛みすぎだよねー」と口にしていたが、私がもっとも印象に残ったのはほっしゃん。はのモノのデカさだった。縦縞のルーズなパンツを履いてるだけなのに、チムコ山脈の稜線がくっきり。その向こうに夕焼けが見えるかと思った。