ソドムの一場

楽天の一場に注目したのは、入団記者会見が発端だった。いきなり「大リーグを目指します!」と大学初投稿日から日能研カバンをぶらさげて通うような仮面浪人の告白に大層シビれたものだが、今度はできあがりました結婚である。それも”コンビニで一目惚れ””交際5ヶ月””クリスマスイブ入籍”など、浅瀬なキーワードの充実ぶりも嬉しい。
それにしても巨人からドラフト1位を外され、他球団からも給食費授与が発覚、ダーティなイメージを背負ったまま入団と、この半年の一場の人生は濃密すぎる。これほどまで意志を凌ぐほどに人生が加速していく印象を与えたのは、宮沢りえ以来ではないか。人気絶頂時にヌード写真集発売したかと思えば、婚約。そして婚約破棄でキャロ〜ン、自殺未遂疑惑でキャロ〜ン、挙句の果てに「スワンの涙」主演である。その舗装道路も荒地も突き進む姿に「次は死ぬんじゃないか?」と一抹の不安がよぎったものだ。
松坂大輔が甲子園のノーヒットノーラン以降、イメージ以上の活躍を残せないのに対し、マウンドに上がる前からファンの想像力を凌駕してしまった一場。この”劇的”の流れに乗るなら来年の40勝は固いだろう。そして離婚&再婚、スナック経営&破綻を通過すると、東尾を追いかけてボコ殴り。最後に全方位的な性的いたずらが発覚して球界追放されたのち、台湾リーグに渡って国民軍を蜂起しても私は驚かない。栄養費愛玉子でも食べてくれ。