WHO is MAKITA?(Eggman)

日々ギャグを浴びて身をヒリヒリさせていないと気が済まない劇場通院者にとっては、M-1グランプリも笑いという大河において観光客が群がる1スポットに過ぎないのである。ということで今日はマキタスポーツの1st単独ライブという、もう一つの”M-1”へ。
くすぶる中堅野球選手なみに改名を繰り返すEggman改めてEgg Site改めEggmanで行われたライブはがっつりとバンド形式で、この日もっとも力を入れていたネタはミュージシャンの世界観模写。小器用に長渕剛から椎名林檎までの楽曲をそれっぽい詩やメロディラインで作り上げて、ずいずいと小馬鹿にしていく。
顔の芸人濃度、動きのキレ、諧謔的な笑いのセンスはどれも一流なマキタであるが、音楽という戦場にこだわりすぎる気も。同種のネタで切り込むポカスカジャンには音楽性で及ばないし、清水ミチコほど精密なモノマネが売りというわけでもなく、競技を間違えてハードル走ばかり練習している印象なのだ。走り高跳びに特化すればとても高く跳べる芸人なのに。
あともしミュージシャンでいけることがあるなら平気で芸人を捨てそうな”鶴ちゃん的志”が時折見え隠れするのも警戒せねば。ところで特典として無料配布されたマキタ学級の手焼きCDはなぜか3曲目以降が再生不能に。メジャー気取りでCCCD導入でもしたのか。そのうちオフィス北野・森社長も退陣に追い込まれるぞ。