東京ダイノジ(studio DREAM MAKER)

ダイノジ東京ダイナマイトの合同ライブは、ほとんど準備してないことが一目瞭然なのにフリートークでお茶を濁さず、ユニットコントやコラボ企画が満載と意欲的な方向性。競技のルールすら把握してないバカ学生がとりあえず合宿しちゃえ感に満ちていた。
そして内容はといえば、ぐだぐだ。それも全方位的にぐだぐだ。水道橋博士に”自分の世界観を作品化することに一切迷いがない”と評されたハチミツ二郎が、おおちのツナギを着て他人の土俵に足を踏み入れた途端に陥るぐだぐだ。追い詰められたおおちが類まれなる爆発力を見せるものの、後半に失速していくぐだぐだ。大谷&ハチミツがアドリブで漫才を始め、手に汗握る神経戦が結局どこにも辿りつかないぐだぐだ。しかしキャリアがそうさせるのか、ぐだぐだの着地点はどれも笑いに。パラシュートは開かなかったけど、膝すりむいて笑顔で生還したような舞台だ。
また個人的にテンションが上がったのは、ダイノジ東京ダイナマイトに挟まれてサンドウィッチマンが登場したこと。このお笑いブームの最中、その893にしか見えない外見とオーラが確実にテレビを遠ざけている奇跡の二人である。以前目にしたVシネマのモノマネをふんだんに織り込んだ漫才が法にでも引っ掛かったか、この日披露したのはピザ屋のコント。そしてこのコントがやたらまともで手堅すぎ。パンの間に挟まれてるのは芥子だけかと思ったら、しっかりと具が詰まっているのだった。もちろんビジュアルはサンドイッチというより人の指があしらわれたホットドッグだ。それにしてもハチミツが時折垣間見せるブラックな人脈が、サンドウィッチマンの世界観を軽く凌駕していることが気になって仕方ありません。