『ガイアの夜明け』『ソロモンの王宮』『ミューズの楽譜』3本の矢を合わせたら、簡単に折れた

先週録画した『ガイアの夜明け』の外食産業特集を見ていたら、大手外食チェーン・Tが取り上げられていた。
業績が頭打ちのため、現在計画中なのは地方人気店との提携。契約を交わしてノウハウを獲得し、全国でそのブランドをFC展開する腹らしい。
まずTのプロジェクトリーダーは広島の人気お好み焼き店に赴いて交渉するものの、「味が守れるか分からないから」と撃沈。次に向かったのが秋田のラーメン屋だ。東北では4店舗を出店してる人気チェーンとのこと。
店の駐車場に立っては「看板が大きくてイイ」、店内でラーメンを啜れば「油と味の濃さのバランスがイイ」とリーダーは絶賛。しかし私が引っかかるのは、この人の視線がどこか泳いでいて、サラリーマン社会に数多存在する”上の指示ばかりに気が行って、自分の目や舌で判断してない”雰囲気なのだ。大丈夫か。本当にラーメンは全国で通用するのか。
そんなラーメンの特徴はスープがとんこつ醤油で太麺。具には大きな海苔が3枚にホウレン草とチャーシュー……店の名前は、そう「S木家」。
これ神奈川県に星の数ほどある家系ラーメンの逆輸入じゃん! 何ロシアの日本料理屋行って「吸い物の作り方を教えてほしい」って頼んでんだよ! 学ぶものないから。吸い物代わりにボルシチ注がれるから!
当然そんな杞憂が届くこともなく、契約は成立。7月には目黒への出店が決まって、これから施工する店内でリーダーは「カウンター内から美味しそうなスープの湯気が見えて、満席になっているイメージが見えます」とにこやかに語っていた。見えてるのは湯気じゃなくて蜃気楼じゃないのか。そのスープが出前の寿司桶についてくる粉末状吸い物でないことを祈る。