ほっしゃん。単独ライブ「緑亀」(ルミネtheよしもと)

ほっしゃん。のネタはこの日も「うまい」「よく考えてる」に落ち着く理数系ギャグの応酬。それでも漢字の造形を商品に見立てた「漢字ショップ・いけたに」、ノストラダムスの予言に別解釈をくわえる「ノストラダムスに魅せられて」になると、三日三晩不眠不休で考え抜いた末、午前4時にたどり着いた狂気が見え隠れする。その追い込まれたほっしゃん。を想像して楽しむのもひとつの誤った楽しみ方だけれども。
とはいえ一番笑ったのは、ボクサーがおニャン子クラブの振りによって減量に挑む「減量ボクサー」だった。ロジカルな持ち味を全て捨ててただ踊り狂う様は、バラエティ番組でひたすら破天荒・無謀なキャラを貫くほっしゃん。の生き様そのままに。そしてエンディングの挨拶では汗だくのボクサー姿で深く一礼。その時、額からこぼれた滴が汗以外の液体(バナナの涙)に映ったのは私だけだろうか。また舞台上の薄闇の中で着替えを公開したほっしゃん。の下着が象さんのすきゃんてぃに見えたのは私だけだろうか。しかしネタの映像に使われた『おっとCHIKAN!』のやっつけすぎる歌詞に、秋元康に対して怒りの拳を固めたのは私だけではあるまい。おニャン子全盛時代に加担した一人の人間として一言だけ言いたい。なんだあれ。