新喜劇フー!(ルミネtheよしもと)

関東では見る機会の乏しい演者を確認するため、劇場へ。要所で笑いをかっさらう小藪千豊の仕事ぶりが見事。国崎恵美は想像していたほど醜女度が濃厚ではなく残念な気がした。
そして何より気になったのはレイザーラモン出渕である。さまざまなキャラ模索の中で、RG(リアル・ゲイ)キャラに狙いをつけた様子だが、よく考えるとそれを本当に名乗る資格がある芸人は前田健だけだろう。そして今日の舞台で遂行した役どころは、特徴のない”無色”役。そんな逡巡や葛藤や困惑を全て顔に滲ませたまま、私の中で「フー!」より5万倍はホットなギャグ「おジャーマンスープレックスホールド」(相手がいないまま原爆固めをきめて頭頂部を痛打)を見れたのは至福の一時だった。迷宮は相方の大ブレイクからではなく、昨年末の『バッファロー吾郎23時間半ライブ』「イズドン」から始まったことに早く気づけ出渕! 私なりのエールを送りながら、次は関東で「調子の方はドーラゴンスープレックスホールド」(相手がいないまま飛龍原爆固めをきめて頭頂部を痛打)が見れる日を待ちたい。