ホリプロお笑いフレッシュライブvol.8(笹塚ファクトリー)

ななめ45°の家庭教師のもとに嫉妬した数学教師が訪れるコントがひたすら秀逸。アンジャッシュのように上手さが目的化するわけでもなく、上手くて面白いのだった。3人並ぶと深夜帯にコンビニレジ内で佇むアルバイトのような特徴に欠けるルックスをしているが、こんな真っ当なコントを作ってるのなら事務所ライブで人気を誇るのもよく分かる。
気になったのはまってん×まってんという女性コンビの縄文系フェイスをしたツッコミの子。メイド喫茶コントの中で披露する歌の発声がやたらいいわ、表情がセル画レベルで変化するわ、微妙に年端も行ってそうだわ、誰なんだあれは。さらにエンディングでは客から集計した芸人評価票を無作為抽出する役に抜擢され、つまみあげた一枚を読みあげるや、「世田谷区からお越しの磯山……」と絶句。どうにも同系列事務所ライブということでお忍びで来ていた磯山さやかの票を、偶然にも選んでしまったらしい。こんなミラクルを起こすとは芸人としての追い風が吹いてるのではないか? と一瞬思ったが、よく考えると選ばれる磯山さやかのタレント力の方がすごいのである。そうなんだよ、お笑いなんかどうでもいいから磯山さやかだよ! 俺「なまり亭」を立て続けに3回、トータルで10回見たんだから! 劇場入る前は本屋で「Sabra」の袋とじ勝手に破ってたし! 「つきあってください」と告白するため、あわてて後の関係者席を振り返ると、そこには既に×−GUN・西尾の姿しかなかった。今度は私が絶句する番だ。バツ・グーン(失意のせいで完全に投げやりなオチ)。