テレビ東京12時間ドラマ「ガイアと明治の夜明け」は役所広司が一人芝居

3台のビデオをフル稼働させてお笑い番組全域をチェックした年末年始、もっとも心に響いたのは『ガイアの夜明け』年末SPだ。
この番組の魅力といえば、もちろんメインのドキュメンタリーの間に役所広司が細胞分裂を起こして繰り広げる三文芝居。役所の演技力が三文というわけではなく、挟まれる小ドラマの存在価値が円以下ということだが、この日のゲストとして出演した内山理名は「文」を越えて一円玉の中央に四角穴を開けたような芝居をしていた。コンビニ店員としてカウンターの中に佇む内山は、客が商品を買うか買わないか逡巡していると大袈裟な腕組みをして覗き込み、買うと決めた瞬間、逸見さんだったら確実に寿命を1年縮めたであろう体力全開の「ミリオーンスロット!」ガッツポーズ。客の役所が鍋焼きうどんか冷やし中華か悩んで泳がせる視線は、『失楽園』で黒木瞳のおっぱいに向けるのと同じくらい緊迫していたのに! 本筋のドキュメントが刺身で役所が刺身のツマなら、内山はカウンターに置かれたとんかつソースにしか見えない。