チュートリアリズム(ルミネtheよしもと)

冒頭は冷蔵庫がテーマの練りこまれた漫才、最後はほぼフリートークのようなグダグダ漫才と、全く異なった風味の面白さに満足する。コント群は前回のチュートリアル東京単独が怒涛のレベルだったため、やや小ぶりな印象に。
それより特筆すべきはライブの2時間半もの間、徳井が延々と狂っていたことである。ツッコミとボケというよりツッコミと狂気で、舞台に立っているのはツッコミと異常者。コントの発想や立ち振る舞いが狂ってるのではなく、眼光が完全に狂人のそれだった。普通笑いのメカニズムは”緊張と緩和”の繰り返しから成り立っているのに、徳井は”発狂と性欲”が交互に押し寄せるのみ。柔らかくて甘いフルーツが爛熟の極みなのか腐っているのかよく分からないように、全てのネタが笑いと狂気の曖昧な線引きの上で揺れていた。
そして徳井の変態性が増進するにつれて、福田の顔のテカリが収まってきたことも見逃せない。狂気に解毒作用があるのか、横にいるサイコのせいで脂汗を生涯分かいてしまったのか。でも前に「もう女の子とHするとか面倒やねん。ただおっぱいだけを揉んでいたい」と話していたことから推察するに、ただ生物として涸れてきた可能性が一番高い。