INU喰うな

町田康が所属していたパンクバンド・INUの『メシ喰うな!』を聴いている。どんな歌詞を書いていたのか。ボーカリストとしての実力はどんなものか。そんな興味を抱いてCDを手にしたのに「声がコントで調子に、それもかなり調子に乗った時のサバンナ・高橋にそっくり」という印象が強すぎて、それ以外頭に何も残らない。
私はこのweblogで「カリカ・家城とゆらゆら帝国・坂本は声も顔の骨格も世界観も酷似」説を最低1日6回、食前・食後に唱えてきたが、町田康と高橋の共通点は声とコントキャラクターの名前がINU井ヒロシであることぐらい。そして高橋は元来センスのある芸人である。にもかかわらず町田康が高橋声と知っただけで何か損した気になるのだった。きっとそれは「町田康が放つ莫迦々々しさが文学や音楽を通過して辿りついたものではなく、ただ高橋が作るコントのような”行き着いたオチョケ”だったらどうしよう」という不安を覚えるからに違いない。
今日の提言:ダイアン・西澤に三沢光晴の真似ばかりやらせないで、そろそろ笑い飯・西田は本田多聞の習得に動き出すべきだ。髪の長さとヒゲだけを頼りに。